どこへでも持ち出せるMacBookだからこそ、電源がない環境でもMacBookを充電できるモバイルバッテリーが活躍してくれます。本記事では、「MacBook Air、MacBook Proにおすすめのモバイルバッテリー」をご紹介します!
カフェなんかでは自由に使える電源があったりしますが、いつもいつも使えるとは限りませんし、その場合はUSB充電器が必要になります。結局USB充電器を持ち出すなら、モバイルバッテリーを持ち出してしまったほうが便利です。
「コンセントがない環境でもMacBookを充電したい」という方に参考にしていただける内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
MacBook Air/Pro向けモバイルバッテリーの選び方
どんなモバイルバッテリーでもMacBookを充電できるわけではありません。選確認しておきたいいくかのポイントがあります。
⇒ 「MacBook Air/Proにおすすめのモバイルバッテリー」にジャンプ
「USB PD」に対応したモバイルバッテリーが必要
MacBookを充電するには、「USB PowerDelivery(以下PD)」という急速充電規格に対応するモバイルバッテリーが必要になります。
PDは規格上「最大100W」の充電が可能で、MacBookだけでなくiPhoneやAndroidスマホの一部、iPad、ニンテンドースイッチなど、幅広く採用されている急速充電規格です。
PD充電を行うには、
- PD対応のモバイルバッテリー(もしくはUSB充電器)
- PD対応のUSB-Cケーブル
この2つが必要です。PD対応のUSB-Cケーブルについては後半でおすすめをご紹介していますので、そちらを参考にしてください。
- MacBookを充電するなら、急速充電規格「PD」に対応するモバイルバッテリーを選ぼう
- PDに対応するUSB-Cケーブルも忘れずに
モバイルバッテリーの充電性能をチェック
PDは規格上、最大100Wの充電が可能です。しかし、それはあくまでも最大で、モバイルバッテリーによって対応するワット(W)数が異なります。
ワット数が大きければ大きいほど、MacBookを高速に充電できます。ワット数が低いと充電速度が落ち、低すぎると充電すらできないことがあります。
では「どのくらいのワット数に対応するモバイルバッテリーを選べばいいの?」というところですが、MacBook付属のUSB充電のワット数を目安にしましょう。
付属USB充電器の出力 | MacBookモデル |
29W/30W | MacBook (2015 年以降に発売されたモデル) MacBook Air (2018 年に発売されたモデル) |
61W | MacBook Pro 13 (2016 年以降に発売されたモデル) |
87W | MacBook Pro 15 (2016 年以降に発売されたモデル) |
96W | MacBook Pro 16 |
上を踏まえると、おすすめは以下のようになります。
MacBookモデル | モバイルバッテリーの出力W数 |
MacBook MacBook Air | 30W以上がおすすめ |
MacBook Pro 13 | 45W以上がおすすめ |
MacBook Pro 15/16 | 60W以上がおすすめ |
上の数字は、あくまでも「最低限のワット数」です。これを下回るモバイルバッテリーでも充電できなくはないですが、作業内容によっては充電しているのにバッテリー残量が減っていく、ということが起こる可能性があります。
MacBookは最大100Wの充電を受け付けてくれます。ワット数が高ければ高いほど高速に充電できます。例えば、MacBook Pro 15/16は「60W以上がおすすめ」としていますが、それ以上の出力を持つモバイルバッテリーならそれに越したことはありません。
ただし、一般的にワット数に比例してモバイルバッテリーのサイズ・重量・価格も上がってきます。そのへんも含めトータルで検討する必要があります。
- MacBook付属USB充電器のワット数を目安にモバイルバッテリーを選ぶ
- ワット数が高ければ高いほど高速に充電できるが、比例してサイズ・重量・価格も上がる
60Wを超える充電には「5A対応のUSB-Cケーブル」が必要
PD対応のUSB-Cケーブ目には「3Aケーブル」と「5Aケーブル」の2種類あり、3Aケーブルは最大60W(20V/3A)までの充電にしか対応してません。5Aケーブルであれば最大100W(20V/5A)の充電が可能です。
つまり、60Wを超える充電には、5Aに対応したUSB-Cケーブルが必要ということです。
ケーブルの性能がボトルネックとなり充電速度が抑えられてしまうのは、なんとももったいない話です。知らずに手持ちの3Aケーブルを使ってしまっていた、なんてことはよくあるので、「3Aケーブルと5Aケーブルがある」ということは頭に入れておきましょう。
- PD対応USB-Cケーブルには「3ケーブル」と「5Aケーブル」がある
- 60Wを超えるPD充電には、5Aケーブルが必要
- 60Wを超えるモバイルバッテリーの場合、5Aケーブルを付属してくれている場合がある
MacBook充電に必要なバッテリー容量は?
スマホの充電であれば、10000mAh程度のバッテリー容量があれば必要十分ですが、MacBookを充電するとなるとそれでは物足りません。個人的には20000mAh前後のラインがおすすめです。
だいだい20000mAhのモバイルバッテリーで、MacBook Air(49.9wh)なら約1回フル充電できる程度。27000mAhのモバイルバッテリーで、15インチMacBook Pro(83.6wh)を約1回フル充電できる感じですね。製品によって充電時のロスの違いがあるので一概には言えませんが、だいたいの目安はこんな感じです。
バッテリー容量は大きければ大きいほど安心ではありますが、それに比例してモバイルバッテリーのサイズ・重量・価格も大きくなってきます。そういう面でも、20000mAhクラスがちょうどいいラインかと思います。
- バッテリー容量に比例して、サイズ・重量・価格も大きくなる
- 20000mAh前後のモバイルバッテリーがおすすめ
そのほか確認しておきたいポイント
そのほか、確認しておきたいポイントは以下のとおりです。
- モバイルバッテリー本体の充電にどれくらいの時間がかかるか
- メーカーの信頼性
盲点になりやすいのは、モバイルバッテリー本体の充電時間ですね。特に20000mAhを超えるモバイルバッテリーの充電には時間がかかりがちなので、しっかりと確認しておきましょう。基本的に、PD充電に対応するものであれば、本体への充電(入力)もPDに対応しています。
あと大事なのが、メーカーの信頼性。特に電源周りのアクセサリーであるモバイルバッテリーにとっては、ここが非常に大事です。知名度が高く誰もが知っているメーカーであれば安心ですね。本記事では、Anker(アンカー)やRAVPower(ラブパワー)のモバイルバッテリーを中心にご紹介しています。いずれもいわゆる中華メーカーなのですが、実績のある信頼できるメーカーです。
- 盲点になりやすいモバイルバッテリー本体の充電にかかる時間
- モバイルバッテリーは特に「メーカーの信頼性」が大事
MacBook Air/Proにおすすめのモバイルバッテリー6選
前置きが少し長くなってしまいましたが、ここからMacBook Air、MacBook Proにおすすめのモバイルバッテリーをご紹介していきましょう!
【Anker】PowerCore III 19200 45W
まずご紹介したいモバイルバッテリーは、Ankerの「 PowerCore III 19200 45W」です。19200mAhの大容量バッテリーを搭載し、最大45WのUSB-Cポートを搭載します。
最大45Wの出力に対応するので、MacBook Airなら付属USB充電器(30W)以上の速度で充電できます。13インチMacBook Proの場合は付属USB充電器(61W)よりも充電速度は落ちますが、不満なく使えるレベルでしょう。
20000mAhクラスで45W出力は、サイズ・重量・充電性能を見たときにもっともバランスの取れたラインですね!
- 19200mAh搭載の大容量モバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(最大45W)
- USB-Aポート × 2(最大12W)
- 合計最大60W
- PD対応USB-Cケーブル付属
- 約169 × 79 × 22mm、約422g
【Zendure】X5 15000mAh搭載モバイルバッテリー(45W)
Zendure(ゼンデュア)の「X5」は、15000mAh搭載で、最大45Wのモバイルバッテリー。このモバイルバッテリー、あらゆる面でMacBookとの相性が抜群なんです。
サイズが約115 × 72.5 × 26.5mm、重量が約295gと、同クラスのモバイルバッテリーと比べてもコンパクトで軽量。まず持ち運びしやすいという点です。
そして、X5にはUSBハブ機能が搭載されており、モバイルバッテリーとして使用しながら、マウスや外部ストレージなどを接続してUSBハブとして使用することもできます(充電&ハブ機能が使える2つのUSB-Aポート)。
持ち運びしやすく、MacBookを充電しながらUSBハブとしても使えるわけです。気軽に持ち出せて、環境を選ばず使用できるMacBookと相性抜群でしょう!
Zendureは電源関連アクセサリーで有名な米発のブランド。この独特なデザインもZendureの特徴だったりします。X5は高機能でおしゃれなモバイルバッテリー。イチ押しです!
- 15000mAh搭載の大容量モバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(最大45W)
- USB-Aポート × 2(各最大18W)
- 合計最大48W
- USBハブ機能搭載(USB 3.0)
- 約115 × 72.5 × 26.5mm、約295g
【Anker】PowerCore III 19200 60W
上でご紹介した「PowerCore III 19200 45W」とほぼ同じスペックのモバイルバッテリーなのですが、こちらは45Wではなく最大60Wに対応したUSB-Cポートを搭載します。
15インチ、16インチMacBook Proだと、45Wでは厳しくなってくるので、60Wが最低ラインでしょう。もちろん、13インチMacBook ProやMacBook Airユーザーであっても、充電速度が速いほういいということならこっちです。
- 19200mAh搭載の大容量モバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(最大60W)
- USB-Aポート × 2(各最大12W)
- 合計最大60W
- PD対応USB-Cケーブル付属
- 約169 × 79 × 22mm、約422g
【RAVPower】最大60Wの高出力モバイルバッテリー(RP-PB201)
RAVPowrの「RP-PB201」は、20000mAh搭載のモバイルバッテリー。最大60Wに対応したUSB-Cポートを搭載します。似たようなスペックのモバイルバッテリーが続きますが、RP-PB201をあえてご紹介させていただいたのは、20000mAh、60Wクラスのモバイルバッテリーと比較して非常にコンパクトで軽量だからです。
Ankerの「PowerCore III 19200 60W」のサイズ・重量は約169 × 79 × 22mm、約422g。それに対しRP-PB201は約151.7 x 66.7 x 25.2mm 、約371g。この差は結構大きいんですよね。
ただ、RP-PB201はPowerCore III 19200 60Wよりも約千円ほど価格が上がります。コンパクトさ・軽量さを重視される方はこちらもチェックしてみてください!
- 20000mAh搭載の大容量モバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(最大60W)
- QC3.0対応USB-Aポート × 1(最大18W)
- 合計最大60W
- パススルー充電対応
- 約151.7 x 66.7 x 25.2mm 、約371g
【Anker】PowerCore III Elite 25600 87W
Ankerの「PowerCore III Elite 25600 87W」は、256000mAh搭載で最大87W出力が可能なモバイルバッテリー。現時点でAnkerの最強モバイルバッテリーと言えます。
87Wもあれば15インチ、16インチMacBook Proでも楽ラク充電できるレベル。出先でもUSB充電器使用時とほぼ変わらない速度で充電できるわけですから、なんとも心強いモバイルバッテリーです。
注意したいのは、付属のUSB-Cケーブルが3Aケーブルであること。つまり、このケーブルだと60Wまでの充電しかできません。モバイルバッテリーの充電性能をフルに発揮するには、5Aケーブルを別途用意する必要があります。なんだかケチだな、という印象も受けますが、5Aケーブルをすでに持っている人からすると不要ですからね。5Aケーブルを付属して価格が上がることを考えると、これはこれで正解かもしれません。
- 256000mAh搭載の大容量モバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(最大87W)
- USB-Aポート × 2(各最大18W)
- 合計最大87W(複数ポート使用時は合計最大78W)
- PD対応USB-Cケーブル付属(付属は3Aケーブルで60Wを超える充電には5Aケーブルを別途用意する必要あり)
- 約183.5 × 82.4 × 24.0mm 、約573g
同社の65WのUSB充電器「PowerPort III 65W Pod」がセットになったものもあります。256000mAhほどの大容量モバイルバッテリーとなれば本体の充電にも時間がかかります。モバイルバッテリー本体の充電を高速に行えるPD対応の高出力USB充電器は必須です!
【Zendure】SuperTank 100Wモバイルバッテリー
最後にご紹介するのは、27000mAh搭載で、なんと100W充電が可能なZendureのモバイルバッテリー「SuperTank」です。100WといえばPD規格の最大値。つまり、このモバイルバッテリーを使えばMacBookをフルスピード充電することができます。
27000mAhと超大容量ということもあり、サイズ・重量ともにそこそこあります。25000mAhを超えるモバイルバッテリーのなかでは小さく軽い方ではあるのですが、それでも持ち出すには多少の気合いが要りますね。
それにしてもZendureの特徴でもある独特なデザインがいい感じです。高性能ということもあり価格はお高めですが、所有欲を満たしてくれる製品。
ただし、モバイルバッテリーのバッテリー残量が50%を切ると最大60Wに制限されるという弱点があります。デバイス保護のためとのこと。60Wでも十分速いのですが、この点は頭に入れておきましょう。
- 27000mAh搭載の大容量モバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 2(100W & 60W)(100W対応ポートはバッテリー残量が50%を切ると最大60Wに制限される)
- USB-Aポート × 1(18W & 15W)
- 合計最大138W
- PD対応USB-Cケーブル(5Aケーブル)
- パススルー充電対応
- 約119 × 73 × 42 mm 、約500g
MacBook Air/Proにおすすめの充電ケーブル3選
MacBook Air、MacBook Proの充電におすすめのUSB-Cケーブルを3本ご紹介します。ここでご紹介しているUSB-Cケーブルは、モバイルバッテリーの充電だけでなく普段使いでも活躍してくれるはずです!
【Anker】PowerLine+ USB-C & USB-C 2.0 ケーブル
60W以下のPD充電なら、こちらのUSB-Cケーブルがおすすめです。使っていて感じるのはケーブルの扱いやすさ。ナイロン編み込み式で高耐久という点もそうなのですが、ケーブルがほどほどに柔らかく、かつ巻きグセかせつきにくいので、使用していてストレスがありません。
PD充電のためのケーブルであればこれで必要十分。規格はUSB 2.0(理論値の最大転送速度は480Mbps)と転送速度が特別速いというわけではありませんが、ちょっとしたデータ転送なら不満なく行えるでしょう。
そして買いやすい価格であることもポイント!編み込み式で高耐久、PD対応ということを考えれば、コスパは抜群です。
- PD対応USB-Cケーブル(3A)
- ナイロン編み込み式ケーブルで高耐久
- 専用収納ポーチ付き
- 0.9m/1.8m
- レッド/グレー
【Anker】PowerLine II USB-C & USB-C 3.1(Gen2) ケーブル
60Wを超えるPD充電を行い、データ転送にも使いたいということなら、このケーブルがおすすめです。こちらのコスパも抜群です。
5A対応で最大100WのPD充電が可能、さらにUSB 3.1(Gen2)規格対応で最大10Gbpsでのデータ転送も可能です。PD充電以外にも、ポータブルSSDなどとの接続ケーブルとしてバリバリ使うことができる性能ですね。
ちょっと細かい話になりますが、このケーブルはAlternate Modeにも対応するので、例えばUSB-Cディスプレイへの接続ケーブルとしても使用できます。PD充電できAlternate Modeに対応。USB-IF認証もあり、価格も安い。文句なしです!
- USB 3.1(Gen2)規格対応USB-C to USB-Cケーブル
- 5A対応で最大100WのPD充電が可能
- Alternate Modeに対応
- USB-IF認証あり
- 0.9m
【Anker】Thunderbolt 3対応USB-Cケーブル
同じくAnkerのThuderbolt 3対応のUSB-Cケーブルです。最大100WのPD充電に対応します。
充電だけの用途であれば、はっきり言ってオーバースペックです。ただThunderbolt 3対応ポータプルSSDや外部ディスプレイを使用しているのなら、このケーブルが活躍してくれるはずです。
Thuderbolt 3ケーブルを充電に使う、というのはちょっと贅沢なような気もしますが、充電&データ転送用の兼用ケーブルとしてこれを選ぶのもありです。
- Thunderbolt 3対応USB-Cケーブル
- 5A対応で最大100WのPD充電が可能
- 最大40Gbpsの高速データ転送
- 0.5m/0.7m
MacBook Air/Proにおすすめのモバイルバッテリーまとめ
どんなモバイルバッテリーでもMacBookを充電できる、というわけではありません。PDへの対応や一定以上の出力をもつものなど、クリアすべきいくつかのポイントがあります。
- 急速充電規格「USB PD」に対応
- MacBook付属のUSB充電器の出力に近いもの、あるいはそれ以上の出力をもったもの
- USB PD対応のUSB-Cケーブル
基本的には上の3つを押さえておけばOKです。あと、信頼できるメーカーやブランドから選ぶこと。これも大事ですね!
最後に僕のだいたいのパターンをご紹介すると、MacBookを出先で充電するなれば、基本的にRAVPowerの20000mAh&最大60Wモバイルバッテリーを持っていきます。
20000mAhを超えてくると、サイズも重量も持ち運びしづらくなってきます。このモバイルバッテリーの重量は約371gですが、このへんが我慢できて、かつバッテリー容量的にも安心できるラインかと思っています。
車で移動したりで、ある程度のサイズ・重量を許容できるときは、上のZendureのSuperTankを持っていきます。27000mAhとさらに大容量な上に100W充電が可能ですから、15インチMacBook Proでも楽ラク充電できます。
最近は行けていませんが、年に何回かキャンプ場でひとり黙々と作業することがあります。そんなときは、ポータブル電源を持っていきます。
もともと防災用に購入したものですが、ガチなときはこれですね!これにUSB充電器を挿せば、自宅と同じような感覚でMacBookを充電できます。極端な例ですが、こういう方法もるあるよ、ということでご紹介しておきます。
環境選ばず持ち出せるMacBook。モバイルバッテリーがあれば、MacBook活用の幅がもっともっと広がりますよ!
人気の「PD対応モバイルバッテリー」をチェック!
MacBookユーザーのあなたには、こちらの記事もおすすめです!
コメント