「マズイ!これから出かけなきゃいけないのにiPhoneの充電がない!」
こんなことってよくありますよね。マズイと思って急いで充電を開始しても、「あれ?ちょっとしか充電できてないじゃん!どうしよう・・・」という場面が目に浮かびます。
そんなときは、iPhoneの「急速充電(高速充電)」を活用しましょう!
iPhone XS/XR/8/Xは「USB Power Delivery(USB PD)」という急速充電規格に対応しています。USB PDによる急速充電を使えば、たった30分の充電で最大50%の充電が可能になります。
せっかく搭載されている機能、活用しなければもったいない!
しかしUSB PDによる急速充電を使用するには、USB PDに対応したUSB電源アダプタとLightningケーブルが必要になります。ということで、今回の記事では、iPhoneを急速充電する方法と必要なものを紹介します。
USB PDのよる急速充電はこんなに速い!
上で書いたとおり、iPhone8以降のモデルはUSB PDによる急速充電に対応し、30分間の充電で最大50%の充電が可能です。

急速充電と言っても、どれほど速いのでしょうか。試してみました。
まずはiPhoneの急速充電の速度を測るために、iPhone付属の5WのUSB電源アダプタを使用したときの充電速度と、USB PD対応の87WのUSB電源アダプタを使用したときの充電速度を比較してみます。
iPhone付属の5WのUSB電源アダプタでの充電速度
まずはiPhoneに付属されている5WのUSB電源アダプタでの充電速度を調べてみます。

四角いコレです。多くの人はこれを使って充電しているのではないでしょうか。
USB PDによる急速充電と比較するために、この5WのUSB電源アダプタで30分間でどれぐらい充電できるのかを計測してみます。充電するのはiPhone XSです。

iPhone XSのバッテリー残量は9%。この状態から充電開始します。
30分後・・・

iPhone XSのバッテリー残量が29%になりました。30分間の充電で20%アップしたことになります。まぁ5Wですからこんなもんでしょうか。
USB PD対応のUSB電源アダプタでの充電速度
続いてはiPhoneが対応する急速充電規格、「USB PD」に対応する87WのUSB充電器を使って計測してみます。

ちなみにこのアダプタは愛用中の15インチMacBook Proに付属していたものです。

それでは充電開始!スタート時点でのiPhone XSのバッテリー残量は4%です。
30分後・・・

iPhone XSのバッテリー残量は58%になりました。30分間の充電で54%アップ!これは速い!Apple公式サイトにあった「iPhoneを30分で最大50%まで再充電できます」との表記は間違いではないことが分かります。
この充電速度なら、朝起きてiPhoneの充電がないことに気付いても、準備している30分ほどの時間で1日もたせるには十分な充電がサクッとできちゃいます。
今回はMacBook Proに付属されている87WのUSB電源アダプタを使用しましたが、USB-Cに対応する29W以上のアダプタでも同様の速度で充電可能です。
iPhoneを急速充電するために必要になるもの2つ
ご覧のようにUSB PDによる急速充電は超高速!iPhone8以降のモデルを持っているならこの超高速の急速充電を活用しない手はありません!
ここでiPhoneを急速充電するために必要なものをまとめてみましょう。
必要なものその1: USB PD対応のUSB電源アダプタ
まずはUSB PDに対応するUSB電源アダプタが必要になってきます。

Apple公式サイトにあるように、Apple純正の「29W/30W/61W/87WのUSB-C 電源アダプタ」でiPhoneの急速充電可能です。USB-Cでの充電が必要になるMacBook/MacBook Proをすでに持っているなら、付属のアダプタが使用できるはずです。
新たに購入するのであれば、現時点で購入できる一番安いアダプタは「30WのUSB-C 電源アダプタ」になります。
しかしApple純正アダプタということで、その価格はお高め。そこでおすすめしたいのはUSB PDに対応するサードパーティ製のUSB-C 電源アダプタです。
USB PDに対応し、出力は30W。Apple純正アダプタと性能は同じ。それでいて約半分程度の価格なので、選びやすいのは間違いなくこっちです。

念の為このアダプタで充電速度を試してみると、30分間の充電で8%→61%と、53%アップという結果になりました。

なおUSB PDに対応するUSB-Cポートの他に4つのUSB-Aポートを搭載したこちらのアダプタもおすすめ。
あなたの利用環境にあわせて選びましょう!
必要なものその2:Apple純正 USB-C – Lightiningケーブル
iPhoneを急速充電するために必要なもの。2つめはApple純正の「USB-C – Lightningケーブル」です。

現時点ではUSB PDに対応するUSB-C – LightningケーブルはApple純正ケーブル一択になります。今後MFi認証(Apple公認の認証)を取得したケーブルが出てくる可能性はありますが、現時点ではApple純正ケーブルという選択肢のみになります。
記事執筆時点において、Apple公式サイトの「USB-C – Lightningケーブル(1 m)」の価格は1,800円(税別)。Amazonや楽天でも販売されているようですが、基本的にはApple公式サイトでの購入のほうが安いので、価格をしっかり比較してから購入するようにしてください。
iPad用USB電源アダプタでも充電時間を短縮できる
iPadに付属されている10W/12WのUSB電源アダプタでも充電速度を短縮することが可能です。

試しにどれほど充電できるかを試してみると、11%から52%、30分間の充電で41%アップという結果。

急速充電ほどの速度ではありませんが、なかなか速い!iPhone付属の5Wアダプタと比べると格段に速く充電できます。
充電速度の比較まとめ
ここでこの記事で登場したUSB電源アダプタでの充電速度をまとめてみます。
使用したUSB電源アダプタ | アップしたバッテリー容量(30分の充電) |
---|---|
Apple純正5Wアダプタ(USB-C) | 20% |
Apple純正12Wアダプタ(USB-A) | 42% |
Apple純正87Wアダプタ(USB-C) | 54% |
Anker PowerPort Speed 1 PD30(USB-C) | 53% |
※iPhone XS、Apple純正Lightningケーブルを使用 |
iPhoneの急速充電でどれほど速くなるのか、なんとなくイメージしていただけたと思います。
たった30分の充電でバッテリー残量が50%以上回復するわけですら、相当な速さ。USB PD対応のUSB電源アダプタとApple純正ケーブルを用意する必要があるものの、これからUSB PD対応機器はもっと増えてくるのでひとつ持っておけばなにかと使い道があります。iPhone以外で言うと、iPad Proもそうですし、ノートパソコンやニンテンドースイッチなんかもUSB PDによる急速充電に対応しています。
ぜひこの機会にiPhoneの急速充電を検討してみてください!めちゃくちゃ便利ですよ!
急速充電とQiワイヤレス充電を使い分けるべし!
ご存知のとおり、iPhone8以降のモデルは「Qi(チー)」によるワイヤレス充電に対応しています。

Lightningケーブルを抜き差しする必要がなく、充電器に置くだけで充電できるワイヤレス充電は、非常にラクで便利な充電方法です。
しかし一般的なワイヤレス充電器の充電速度は、iPhone付属の5Wアダプタと同程度。高速ワイヤレス充電に対応したワイヤレス充電器でも7.5Wと、それでも物足りない充電速度です。
そこでおすすめしたいのは、利用シーンに応じて急速充電とワイヤレス充電を使い分ける方法です。
急いでいない就寝時の充電は置くだけで充電できるワイヤレス充電、充電速度が求められるシーンでは急速充電で。このように利用シーンに応じて使い分ける方法がおすすめ。
それぞれの充電方法のメリットをいいとこ取りするのが賢い使い方ですよ!
iPhone XS/XR/8ユーザーは急速充電を活用しよう!
USB PDによる急速充電は、充電したいときにサクッと充電できるので、個人的にも重宝しています。もしあなたがiPhone XS/XR/8ユーザーなら、ぜひこの急速充電を活用してほしい!
特にいままでiPhoneに付属されている5Wアダプタで充電していた人なら、急速充電の充電速度にビックリするはずです!
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