
本記事では「iPhoneの急速充電について知っておきたいこと」をご紹介しています。
- iPhoneを急速充電について知っておきたい基礎知識
- iPhoneの急速充電のデメリット
- iPhoneを急速充電できる充電器
iPhoneの急速充電は非常に高速です。たった30分間でiPhoneのバッテリー残量を最大50%も回復できます。

iPhoneを急速充電したい。
iPhoneの充電速度を上げたい。
このような方に参考にしていただける内容となっていますので、iPhoneユーザーの方はぜひチェックしてみてください!
iPhoneの急速充電に関する基礎知識
2020年10月以降、iPhoneには充電器が付属されなくなりました。すでに持っている充電器を使用するか、別途購入するなどして用意しなければいけません。
充電器を購入するとなると、iPhoneの充電について最低限のことは知っておく必要があります。ここでは、iPhoneの急速充電についての基礎知識についてまとめました。
iPhoneは急速充電規格「USB PD」に対応
iPhone 8以降のモデルは、急速充電規格「USB Power Deliver(USB PD)」に対応しています。
- iPhone 14
- iPhone 14 Plus
- iPhone 14 Pro
- iPhone 14 Pro Max
- iPhone 13
- iPhone 13 mini
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13 Pro Max
- iPhone SE(第3世代)
- iPhone 12
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro Max
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone XR
- iPhone X
- iPhone 8
- iPhone 8 Plus
iPhone 8の発売日が2017年9月22日ですので、それ以降に発売されたものであればUSB PDに対応、急速充電が可能です。
iPhoneの急速充電に必要なもの2つ
iPhoneを急速充電(USB PD充電)するには、以下の2つが必要です。
- 20W以上のUSB PDに対応する充電器
- USB-C to Lightningケーブル
① 20W以上のUSB PDに対応する充電器

iPhoneの充電に「20W以上のUSB PD充電器」を使用すれば、30分で最大50%の急速充電を実現できます。

Apple純正の充電器でなくても、20W以上に対応するものであれば一般的に販売されているUSB PD充電器でも急速充電OKです。
Appleのサポートページを確認すると、「iPhone 12 を高速充電するには、20W 以上の電源アダプタが必要です。」とあるのですが、私が確認した限りでは、18Wと20Wの充電速度に差は見られませんでした(iPhone 12 Pro・iPhone 12 Pro Maxで検証)。
ただ、新しく充電器を買う方がわざわざ18W充電器を選ぶ理由が見当たらないので、基本的には20W以上の充電器を選びましょう。
② USB-C to Lightningケーブル

USB PDに対応する充電器は、必然とUSB-C(USB Type-C)となるので、充電ケーブルとして「USB-C to Lightningケーブル」を用意する必要があります。

Apple純正またはMFi認証済みのケーブルが安心
Lightningは、Apple独自の端子です。USB-C to Lightningケーブルは、Apple純正のものを使用するか、サードパーティ製ケーブルならMFi認証済みものを選びましょう。

MFiとは、「Made For iPhone/iPad/iPad」の略称で、Apple製品で問題なく使えますよ、この製品はApple公認ですよ、という目印になるものです。
MFi認証のないケーブルが原因でiPhoneが故障してしまう、というケースは少ないものの、やはり信頼性・安全性の面でMFi認証済みのものを選んでおけば安心です。
サードパーティ製のUSB-C to Lightningケーブルはコスパが高いものが多く、MFi認証済みであれば、Apple純正ケーブルと変わらず使えます。
iPhoneの充電に65Wや100Wの充電器を使ってもいい?
iPhoneの充電に20Wよりも大きいワット数に対応する、65Wや100W充電器を使ってもなんら問題ありません。

ただし、100W充電器をiPhoneに接続しても、iPhoneが受け入れられるのは20W前後が上限。

充電器のワット数に比例して、iPhoneの充電速度が上限なく上がるわけではありません。
大きいワット数をもつ充電器が活躍してくれるのは、iPhoneの充電以外にiPadやノートPCの充電も兼ねたいという場合や、複数台のデバイスを同時充電したいという場合です。

私は、iPhone・iPad・MacBook Airの充電を1台でカバーできる65Wクラスの充電器を持ち歩いています。
iPhoneの充電だけなら20W充電器で必要十分。ですが、その他にUSB PD充電に対応したデバイスをお持ちの方は、大きめのワット数に対応する充電器を用意しておけば、iPhone以外の中型・大型デバイスの充電にも対応できます。
iPhoneの充電が遅い!なぜ?
「iPhoneの充電速度が遅い」という場合でよくあるのは、Appleの「5W USB電源アダプタ」を使ってしまっているパターン。

5W USB電源アダプタでもiPhoneの充電は可能ですが、充電性能が5Wと低いため、十分な速度で充電できません。
5W充電 VS 18W充電(iPhone 12 Pro Max)
充電器 | 開始時のバッテリー残量 | 30分経過後 |
---|---|---|
Apple 5W USB電源アダプタ | 2% | 17% |
Apple 20W USB-C電源アダプタ | 2% | 53% |
20W USB-C電源アダプタでは30分間で51%も充電できているのに対し、5W USB電源アダプタでは15%にとどまりました。

この充電速度の差は大きい!
そのほか、充電速度が遅い原因に以下のことが考えられます。
- iPhoneのバッテリー保護のための制御が動作している
- パソコンのUSBポートで充電している(充電性能が低い場合が多い)
- iPhoneのバッテリーが劣化してしまっている
- バッテリーの過放電
- 温度が極端に高い、あるいは低い
いかに速く充電できるかは、iPhoneの使い勝手に大きく関わってきます。急速充電に対応した充電器を用意することで、iPhoneをより快適に使えるようになります。
iPhone 7以前の充電速度を向上をさせる方法
USB PDに対応しないiPhone 7以前のモデルでも、5V / 2.4A(12W)の充電器を使用することで、充電速度をアップさせられます(ただしiPhone 6以降)。
その充電速度はUSB PDほどではありませんが、5W充電とは大きい速度差があります。「2.4A」や「12W」など記載のある充電器を選んでみてください。
iPhoneの急速充電にデメリットはある?
便利な急速充電ですが、実はデメリットもあります。私はさほど気にする必要はないと考えていますが、なかには気になる方もいらっしゃるかもしれません。
iPhoneのバッテリー劣化が早まる
iPhoneなど様々なデバイスに使用されるリチウムイオンバッテリーは、高温状態に弱いという特徴があります。温度が高い状態が続くと、バッテリー内部のリチウムイオンが減少、バッテリー劣化につながってしまいます。
急速充電では、大きい電力をiPhoneに送っています。その過程でどうしても発熱し、それがバッテリー劣化の原因となるわけです。

特に「充電しながらの使用」は高温になり、バッテリー劣化の原因になるので注意しましょう。
ただし、過度な心配は不要
急速充電がバッテリー劣化の原因になってしまうと書くと心配になりますが、そこまで過度な心配は不要です。
iPhoneでは、バッテリー容量の80%までは高速に、それ以降はバッテリーの耐用年数を延ばすためにゆるやかに充電されるよう設計されています。

iPhoneの急速充電で、30分間で50%も充電できるのに、60分間の充電で100%にならないのはこのためです。利便性とバッテリー劣化のバランスをとっているわけですね。
バッテリーのことだけを考えれば、急速充電しないほうがいいのは確かです。しかし、繰り返し使うことで確実にバッテリーは劣化していくものですし、充電時の発熱は避けられません。

バッテリーは消耗品です。適度にいたわりつつも、急速充電をどんどん活用していきましょう!
USB PD充電器やケーブルを用意しなればいけない
iPhoneを急速充電するためには、USB PD充電器やUSB-C to Lightningケーブルを用意しなければいけません。持っていなければ購入する必要があります。
ただ先でも書いたように、USB PD充電器を持っておくとiPhone以外の充電に使用できます。多少の出費が必要になる点ではデメリットと言えそうですが、急速充電は非常に便利ですので、ぜひコストパフォーマンスを考慮し前向きに検討してみてください。
これでOK!iPhoneを急速充電できる充電器
iPhoneを急速充電できる充電器選びに参考にしていただけるように、おすすめの充電器を6つピックアップしました。
【UGREEN】20W USB-C充電器
UGREEN(ユーグリーン)の20W USB-C充電器は、抜群のコストパフォーマンスが魅力です。
最大20WのiPhoneを急速充電できるUSB-Cポートを搭載しながら、価格はなんと1,099円(記事執筆時点)。

充電性能はAppleの「20W USB-C電源アダプタ」とほぼ同じ。形状とサイズ感もよく似ています。Appleの「20W USB-C電源アダプタ」の価格が2,780円ですから、UGREENの充電器はその半額以下です。
安すぎる充電器は逆に大丈夫かと心配になりますが、これは大丈夫です。正常に充電できていますし、充電時の発熱やコイル鳴きなど特に問題点はありません。
UGREENの20W USB-C充電器は、「価格の安いiPhone充電器」ということであれば、ぜひおすすめしたいアイテムです。
製品情報
タイプ | コンセント一体タイプ | サイズ | 約50 × 42 × 23 mm |
---|---|---|---|
搭載ポート | USB-C × 1 | 重量 | 約49 g |
USB-C出力 | 最大20W | 折りたたみプラグ | ─ |
合計出力 | 最大20W | その他 | USB-Cケーブル別売 |
関連記事
【Anker】511 Charger(Nano Pro)
Anker(アンカー)の「511 Charger(Nano Pro)」は、iPhoneを急速充電できる20W充電器は最小クラス。サイズは約30 × 30 × 30 mm(プラグ除く)、重量はたったの約34 gです。
プラグが折りたためないことが残念ですが、「これは物理的に無理だな」と納得してしまうほどのサイズ感です。このサイズなら普段使いでも隣接するコンセントに干渉してしまうことはないですし、持ち運びも容易です。
製品情報
タイプ | コンセント一体タイプ | サイズ | 約30 × 30 × 30 mm |
---|---|---|---|
搭載ポート | USB-C × 1 | 重量 | 約34 g |
USB-C出力 | 最大20W | 折りたたみプラグ | ─ |
合計出力 | 最大20W | その他 | USB-Cケーブル別売 |
【Anker】PowerPort Atom III 65W Slim
自宅やオフィスなど、決まった場所に設置するなら、Anker「PowerPort Atom III 65W Slim」のようなAC電源ケーブル付きの充電器が便利です。ケーブルが届く範囲なら、コンセントから離れた場所に設置できます(ケーブル長:1.5m)。
iPhoneからノートPCまで充電できるパワーと、コンパクト & 軽量さ、そしてスリムなフォルムが魅力です。付属の両面テープを使えば、デスクの天板の裏や家具の側面などに固定することが可能です。

充電器やケーブルは見えないところに隠しておきたい、という方は多いはずです。上のようにうまく隠せれば見た目もスッキリ。
最大45WのUSB-Cポートを搭載、USB-Aポートを搭載するので、ワイヤレスイヤホンなどの小型デバイスの充電にも使いやすいですね。AC電源ケーブル付きの充電器ではまっさきにおすすめしたい充電器です。
製品情報
タイプ | ケーブルタイプ | サイズ | 約88 × 86 × 18 mm |
---|---|---|---|
搭載ポート | USB-C × 2 USB-A × 2 | 重量 | 約162 g |
USB-C出力 | 最大45W | AC電源ケーブル長 | 1.5 m |
合計出力 | 最大65W | その他 | USB-Cケーブル別売 |
【Anker】PowerDrive PD 2
日常的に車に乗ることが多い方は、車載のシガーソケットから電源をとれるUSBカーチャージャーを持っておくと便利です。
Anker「PowerDrive PD2」は、最大20WのUSB-Cポートを搭載するUSBカーチャージャーで、限られた移動中の時間にiPhoneをサクッと急速充電できます。バッテリー消費が大きくなるナビアプリをよく使用する方にもおすすめです。
製品情報
タイプ | USBカーチャージャー | サイズ | 約35 × 35 × 68 mm |
---|---|---|---|
搭載ポート | USB-C × 1 USB-A × 1 | 重量 | 約33 g |
USB-C出力 | 最大20W | 対応 | 12V/24V車に対応 |
合計出力 | 最大20W | その他 | USB-Cケーブル別売 |

別記事でも「iPhoneにおすすめの充電器」をご紹介しています。
iPhoneの急速充電まとめ
最後に、まとめとしてiPhoneの急速充電についておさらいしておきます。
以下の2点を用意すれば、30分の充電でiPhoneのバッテリー残量を最大50%回復できる急速充電を行えます(iPhone 8以降)。
- USB PDに対応した20W以上の充電器
- USB-C to Lightningケーブル
USB PD充電器は、Apple純正・サードパーティ製どちらでもOKです。ただし、USB-C to LightningケーブルはApple純正あるいはMFi認証済みのものを選びましょう。
iPhone以外に、タブレットやノートPCなどその他のデバイスも充電したい場合は、大きめのワット数 & 複数ポート搭載の充電器がおすすめです。
毎日充電するiPhoneだからこそ、充電環境を整えておくと使い勝手が向上します。いったん急速充電を体験すると、もうそうではない環境には戻れないほど。急速充電はそれほど押さえておきたい大事なポイントです。
ぜひ本記事を参考にしていただき、iPhoneの急速充電を活用していただければと思います!
ぜひ本記事を参考にしていただき、iPhoneの急速充電を活用していただければと思います!
関連記事
充電速度では有線による急速充電がベストですが、充電を急がないシーンではワイヤレス充電が便利な場面もあります。
よくある質問
- iPhoneを急速充電するのに何が必要ですか?
-
iPhone 8以降は、USB PDによる急速充電に対応しています。
- 18W以上のUSB PD充電器
- USB-C to Lightningケーブル
上記の2つを用意することで、約30分の充電でiPhoneのバッテリー残量を最大50%回復できます。
- iPhoneの充電速度が途中から遅くなるのはなぜですか?
-
iPhoneは、バッテリー容量が80%までは急速充電し、その後はゆるやかな速度で充電されるように設計されています。これはバッテリーの耐用年数を延ばすためです。
- iPhone 7以前のモデルを急速充電するにはどうすればいいですか?
-
USB PDに対応しないiPhone 7以前のモデルでも、5V/2.4A(12W)の充電器を使用することで、充電速度を上げられます(iPhone 6以降)。
- iPhoneの充電にiPadの充電器を使ってもいいですか?
-
問題ありません。現行のiPadモデルに付属されている「20W USB-C電源アダプタ」を使えば、iPhoneを急速充電できます。
- iPhoneの充電に65Wや100Wの充電器を使ってもいいですか?
-
USB PDに対応している充電器であれば、65Wや100Wなど大きいワット数に対応する充電器をiPhoneの充電に使用しても問題ありません。
大きいワット数に対応する充電器なら、iPhoneだけでなくiPadやノートPCなどのUSB PD充電に対応したデバイスの充電をひとつの充電器をカバーでき便利です。
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