
iPhoneに関連する便利なアクセサリーはたくさんありますが、なかでも欠かせないアイテムが出先でもiPhoneを充電できる「モバイルバッテリー」です。
本記事では「iPhoneユーザーに選んでほしいモバイルバッテリー」ということで、コンパクトで持ち運びに便利なものから、旅行や出張のお供として活躍してくれる大容量タイプまで、おすすめのモバイルバッテリーをピックアップしました。
前半ではiPhoneだからこそ押さえておきたいポイントについても解説しています。ぜひこの記事を参考に、あなたの使い方に合ったモバイルバッテリーを見つけてください!
ここをチェック!モバイルバッテリー選びのポイント【iPhone】
まずはモバイルバッテリー選びのポイント・注意点について解説します。iPhoneを充電することを考えたときに、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
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「USB PD」でiPhoneをサクッと急速充電
iPhone 8以降のモデルは「USB Power Delivery(以下PD)」に対応します。PDはiPhoneだけでなくiPadやMacBookといったパソコン、ニンテンドースイッチなどに幅広く採用されている急速充電規格。

以下はAnker(アンカー)のモバイルバッテリー「PowerCore Slim 10000 PD」でiPhone 12 Proを充電したときのバッテリー残量の推移です。
経過時間 | 0分 | 30分 | 60分 | 75分 |
iPhone 12 Proの バッテリー残量 | 5% | 51% | 96% | 100% |
たった30分間の充電で、iPhone 12 Proを約50%も充電できていますね。1時間でほぼフル充電。PD対応のモバイルバッテリーなら充電速度にストレスを感じることはありません。
iPhoneをPD充電するには、
- PDに対応するモバイルバッテリー(もしくはUSB充電器)
- PDに対応するUSB-C to Lightningケーブル
この2つが必要です。ケーブルはiPhone付属のUSB-C – Lightningケーブルを使い回してもいいですし、コスパのいいサードパーティ製ケーブルを選ぶという方法もあります。
LightningコネクタはApple独自の規格。サードパーティ製ケーブルは「MFi(Made For iPhone)認証」を取得したものが安心です。
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必要なときにサクッと急速充電できるPDはモバイルバッテリーと相性抜群!いま購入するならPD対応モバイルバッテリーがベストです!
20W以上に対応したモバイルバッテリーがおすすめ
同じPDに対応したモバイルバッテリーでも、対応ワット(W)数に違いがあります。ワット数の大きさは充電速度に関わってくるところ。大きいワット数に対応したモバイルバッテリーほど、iPhoneを高速に充電できます。
PDは規格上、最大100Wの充電に対応しますが、充電される側がどれだけの電力を受けられるかという点も影響してきます。iPhoneの場合は、iPhone 8以降からiPhone 11シリーズまでは最大18W、iPhone12シリーズは最大20Wが最大値。
つまり、iPhoneをフルスピード充電するには、iPhone 8以降からiPhone 11シリーズなら18W以上の出力に対応したモバイルバッテリー、iPhone 12シリーズ以降なら20W以上のモバイルバッテリーが必要になる、ということになります。
iPhoneを充電するなら、PDに対応し、かつ20W以上の出力に対応したモバイルバッテリーがおすすめです!
iPhoneを約何回分フル充電できる?
モバイルバッテリーの容量は、「mAh(ミリアンペアアワー)」という単位で表されます。コンパクトなモバイルバッテリーで5000mAhから10000mAh前後、大容量なものだと20000mAhを超えるものもあります。
といっても、「mAh」ではイメージが湧きにくいかと思いますので、「モバイルバッテリーの容量別に、iPhoneを約何回分フル充電できるか」をまとめました。
iPhoneモデル (バッテリー容量) | 5000mAh | 10000mAh | 15000mAh | 20000mAh |
12 (2,775 mAh) | 約1.3回 | 約2.5回 | 約3.8回 | 約5.0回 |
12 mini (2,227 mAh) | 約1.3回 | 約2.5回 | 約3.8回 | 約5.0回 |
12 Pro (2,775 mAh) | 約1.3回 | 約2.5回 | 約3.8回 | 約5.0回 |
12 Pro Max (3,678 mAh) | 約1.0回 | 約1.9回 | 約2.9回 | 約3.8回 |
SE(第2世代) (1,821 mAh) | 約1.9回 | 約3.8回 | 約5.8回 | 約7.7回 |
11 (3,110 mAh) | 約1.2回 | 約2.3回 | 約3.4回 | 約4.5回 |
11 Pro (3,190 mAh) | 約1.1回 | 約2.2回 | 約3.3回 | 約4.4回 |
11 Pro Max (3,969 mAh) | 約0.9回 | 約1.8回 | 約2.6回 | 約3.5回 |
SE (1,821 mAh) | 約1.9回 | 約3.8回 | 約5.8回 | 約7.7回 |
XR (2,942 mAh) | 約1.2回 | 約2.4回 | 約3.6回 | 約4.8回 |
8 (1,821 mAh) | 約1.9回 | 約3.8回 | 約5.8回 | 約7.7回 |
8 Plus (2,691 mAh) | 約1.3回 | 約2.6回 | 約3.9回 | 約5.2回 |
※充電時のロスを考慮し7掛けで計算しています |
上の数字は充電時のロスを考慮し7掛けで計算しています。あくまでも目安ですが、どれくらいのバッテリー容量を搭載したモバイルバッテリーを選ぶかどうかの判断基準にしてください。

「ちょうどいい」モバイルバッテリーを選ぶ
モバイルバッテリーの容量は大きいに超したことはありません。しかし、容量の大きさに比例してサイズ・重量も大きくなってしまいます。

ポイントは「ちょうどいい」容量のモバイルバッテリーを選ぶことバッテリー容量が少なすぎても目的を果たせませんし、必要以上にあってもサイズや重量が大きくなり持ち運びしにくくなってしまいます。
個人の感覚的には、毎日持ち運ぶような普段使いには5000mAh〜10000mAhクラス、旅行や出張、車中泊、キャンプなどでのヘビーな使い方には20000mAhクラス以上のモバイルバッテリーが最適だと考えます。20000mAhクラスになれば防災時の備えとしても安心ですね。
大容量なモバイルバッテリーを選んだ結果、重く結局持ち運ばなくなってしまった……となれば本末転倒です。繰り返しになりますが、利用シーンに応じた「ちょうどいい」モバイルバッテリーを選びましょう。
iPhoneユーザーに選んで欲しいおすすめモバイルバッテリー7選
それでは本題のおすすめモバイルバッテリーをご紹介していきましょう!
Anker PowerCore Slim 10000 PD(20W)
- 10000mAh搭載のモバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(出力:最大20W、入力:最大18W)
- USB-Aポート × 1(出力:最大12W)
- 合計最大20W(USB-C単一使用時)
- 約149 x 68 x 14 mm、約212g
まずご紹介したいモバイルバッテリーが、Ankerの「PowerCore Slim 10000 PD(20W)」です。10000mAh搭載の普段使いにちょうどいいモバイルバッテリーで、最大20WのUSB-Cポート搭載します。
サイズが約149 x 68 x 14 mmとスリムなフォルムが特徴で、だいたいiPhone 12 Proと同じくらいのサイズ感。

iPhoneと重ね持ちしやすく、カバン内の小さめのポケットにもすっぽりと収まってくれます。10000mAhクラスのなかで特別コンパクトというわけではないのですが、このスリムなかたちがいい!
最大18W・最大20Wに対応しiPhoneをフルスピード充電OK。「iPhoneのためのモバイルバッテリー」と言っていいほど、iPhoneとの相性は抜群です。個人的にもよく使っているイチ押しのモバイルバッテリーです。

CIO SUPPLY 10000mAh & 20Wモバイルバッテリー
- 10000mAh搭載のモバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(出力:最大20W、入力:最大18W)
- USB-Aポート × 1(出力:最大18W)
- microUSBポート × 1(入力:最大18W)
- 合計最大20W(USB-C単一使用時)
- 約105 x 52 x 25 mm、約178g
- ブラック/ブルー
「コスパを重視したい」という方にチェックして欲しいモバイルバッテリーがこちら。CIO SUPPLYの10000mAh搭載のモバイルバッテリーで、最大20Wの出力に対応するUSB-Cポートを搭載します。
おすすめポイントは上でも書いたように高いコストパフォーマンス。10000mAh & 最大20W対応のモバイルバッテリーながら、価格が約3,000円弱(記事執筆時点)と非常に選びやすい価格帯です。
CIO SUPPLYは大阪発のブランド。日本国内の企業が同ブランドを展開しています。だからといって安心だというわけではありませんが、サポートが国内にあるということはひとつの安心要素ですね。
CIO SUPPLYのモバイルバッテリーは、性能と価格を見れば割安でお得感があります。Amazonのみの販売ですが、気になる方はぜひチェックしてみてください!
Anker PowerCore Fusion 10000 PD 20W
- 10000mAh搭載のモバイルバッテリー
- モバイルバッテリーとUSB充電器の1台2役
- PD対応USB-Cポート × 1(出力:最大20W、入力:✕)
- USB-Aポート × 1(出力:最大12W)
- 折りたたみ式プラグ
- 約82 × 82 × 35 mm、約278 g
- ブラック/ホワイト/レッド
Ankerの「PowerCore Fusion 10000 PD 20W」は、モバイルバッテリーとUSB充電器が合体した1台2役の便利アイテム。普段はUSB充電器として使用し、プラグをコンセントから抜けばモバイルバッテリーとして使えます。

サイズと重量はやや大きめですが、これひとつでモバイルバッテリーとUSB充電器を兼ねてくれることを考えると、許容できる範囲内でしょう。
ただモバイルバッテリーとして見たときに、やはり大きいサイズが気になります。モバイルバッテリーメインの使い方には向かない印象です。とはいえ、ハマる人にはハマるはず!コンセントからの充電もモバイルバッテリーとしても使えるので、これひとつ持っていけば「なんとかなる」感はありますね!

cheero Power Plus 5 Stick 5000mAh(18W)
- 10000mAh搭載のモバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(出力:最大18W、入力:最大18W)
- USB-Aポート × 1(出力:最大12W)
- バッテリー残量をデジタル表示
- 約120 × 27 × 25 mm、約125 g
とにかく小さく軽量なモバイルバッテリーを、ということならcheerroの「Power Plus 5 Stick 5000mAh」がおすすめです。サイズが約120 × 27 × 25 mm、重量が約125gと超コンパクト&軽量なモバイルバッテリー。
コンパクト&軽量を謳うモバイルバッテリーの多くはPD充電に対応していないことがほとんどですが、Power Plus 5 Stickは最大18WのPD充電に対応します。iPhone 12シリーズの20Wには届きませんが、このサイズ感で18Wに対応してくれているなら十分ですね!
バッテリー容量は5000mAhと少なめなので、数日に渡って使用したいという使い方には向きません。しかし、5000mAhあればiPhoneを約1回以上フル充電できるので普段使いには必要十分。そういう意味では普段使いにちょうどいいモバイルバッテリーと言えるでしょう!
RAVPower 20000mAh搭載モバイルバッテリー(60W)
- 20000mAh搭載のモバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 1(出力:最大60W、入力:最大30W)
- USB-Aポート × 1(出力:最大60W)
- 約152 × 67 × 25 mm、約365 g
こちらはRAVPower(ラブパワー)の20000mAhを搭載する大容量モバイルバッテリー。最大60WのUSB-Cポートを搭載し、あらゆるPD対応デバイスを高速に充電できます。
最大20Wあればフルスピード充電できるiPhoneにとって、最大60Wに対応するモバイルバッテリーはオーバースペックに感じるかもしれません。しかし、iPadやMacBookなどへの充電も可能ですし、入力の最大ワット数も大きくなるので、モバイルバッテリー本体の充電も高速にできるというメリットがあります。

このRAVPowerのモバイルバッテリーの場合は最大30Wの入力に対応します。30W以上のUSB充電器を使用すれば、20000mAh搭載にもかかわらず約3時間で本体の充電が完了。
おまけに20000mAhクラス&最大60Wクラスのモバイルバッテリーのなかでは価格が安くコスパもいいですね!
Anker PowerCore III Elite 25600 87W
- 25600mAh搭載のモバイルバッテリー
- PD対応USB-Cポート × 2(単一ポート使用時は最大87W、2ポート同時使用時は最大60W + 最大18W)
- USB-Aポート × 2(最大18W、2ポート同時使用時は合計最大15W)
- 約183.5 × 82.4 × 24.0 mm、約573 g
- PD対応USB-Cケーブル(3A)付属
Ankerの「PowerCore III Elite 25600 87W」は、同メーカーでは最上位のプレミアムなモバイルバッテリー。25600mAhと超大容量で、最大87Wの出力に対応するUSB-Cポートを搭載します。
2つのUSB-Cポートを同時使用したときは、最大60W & 最大18Wとなります。iPhoneを急速充電しながら同時にMacBookも充電できてしまうほどのパワー。

パワフルであることが最大のポイントですが、最大100Wに対応した入力もおすすめポイントです。65WのUSB充電器を使用したときは、たった2時間程度でモバイルバッテリー本体の充電が完了してしまいます。
こちらもiPhoneだけの充電であれば少々オーバースペックではあるものの、最大100Wに対応した入力が非常に便利!モバイルバッテリー本体の充電が高速だと、「いざ持ち出したいときにバッテリー残量がない」という場合にも対応できます。
65WのUSB充電器セットもあります。
Apple MagSafeバッテリーパック(iPhone 12シリーズのみ)
- 1,460mAh搭載のモバイルバッテリー(拡張バッテリー)
- iPhone 12シリーズ背面のMagSafe機構にくっつけて充電
- Qiワイヤレス充電器としても使用可能
- 115g
Appleの「MagSafeバッテリーパック」は、MagSafeに対応したiPhone 12シリーズ背面に磁力でピタッとくっつけることでiPhoneを充電できるモバイルバッテリー。

iPhone 12 miniでぴったりサイズ。MagSafeバッテリーパック分の厚みがでるものの、持ちにくさはありません。重量は115gとさほど気にならないレベル。

MagSafeバッテリーパックの充電パターンは3つ。
- 1. MagSafeバッテリーパックにLightningケーブルを接続
-
20W以上のUSB充電器を接続するとQiワイヤレス充電器としても使える
- 2. iPhoneにMagSafeバッテリーパックをくっつけた状態で、iPhoneにLightningケーブルを接続
-
iPhoneのバッテリー残量が80%前後を超えると、iPhoneからMagSafeバッテリーパックへの充電が開始される
- 3. iPhoneにMagSafeバッテリーパックをくっつけた状態で、MagSafeバッテリーパックにLightningケーブルを接続
-
MagSafeバッテリーパックの充電と同時に、最大15WでiPhoneを充電できる(20W以上のUSB充電器を使用した場合)
パターン別によって充電のされ方が異なるので少しややこしいですが、要するに「拡張バッテリー」ですね!MagSafeバッテリパックをくっつけることで、
- iPhone 12のバッテリー駆動時間を最大60%延長
- iPhone 12 miniのバッテリー駆動時間を最大70%延長
- iPhone 12 Proのバッテリー駆動時間を最大60%延長
- iPhone 12 Pro Maxのバッテリー駆動時間を最大40%延長
このようにバッテリー駆動時間を大幅に増やすことができます。
価格が安くないのと、利用シーンによってはPD対応モバイルバッテリーでサクッと充電してしまったほうが便利な場合もあるので、すべての人におすすめできる製品ではないと思っています。
ただiPhoneと一体となるMagSafeバッテリーパックは携帯性は抜群。気になる方はチェックしてみてください!
iPhoneにおすすめのモバイルバッテリーまとめ
本記事ご紹介したモバイルバッテリーのなかでも、特におすすめなのがAnkerの「PowerCore Slim 10000 PD(20W)」。
iPhoneをフルスピード充電できることもそうですが、このスリムな形状が抜群に使いやすいんですよね。重ね持ちしやすいですし、小さめのカバンにもすっぽり収まってくるので使い勝手がいいんです。10000mAh搭載で普段使いには十分すぎる容量。おすすめです!
この記事を参考にあなたにあったモバイルバッテリーが見つければ幸いです!「他のモバイルバッテリーも見たい!」という方は以下からチェックしてみてください!いま購入するならPD対応がおすすめ!
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あわせてPD対応モバイルバッテリー本体を高速に充電できるPD対応USB充電器も用意しておきましょう!
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