「iPadが欲しい!iPadを買い換えたい!でも、自分にはどのモデルがあっているのだろう?」
iPadは見た目は同じように見えても、細かい性能や機能はモデルごとに異なります。「どのiPadモデルを選ぶか」を決めるのは難しいですよね。
「安いからこれでいいや」と価格だけを見て選んでしまっては「やっぱり性能の高いモデルにしておけばよかった」と後悔してしまうかもしれません。逆に「とりあえずいいやつ!」と高性能なモデルを選んでも、結果使いこなせずその高い性能を持て余してしまう、なんてこともあるでしょう。
本記事では「iPadモデルのはどんなモデル・種類があるか」「後悔しないiPadモデルの選び方 」について解説しています。後半では「具体的な用途別のおすすめiPadモデル」についてもまとめています。本記事がiPad選びの参考になれば幸いです!
iPadモデルの種類、価格とスペックまとめ
2021年現在、ラインアップされている最新のiPadモデルは以下の6つ。
- iPad(第9世代):2021年9月24日 発売
- iPad Air(第4世代):2020年10月23日 発売
- iPad mini(第6世代):2021年9月24日 発売
- 11インチiPad Pro(第3世代):2021年5月21日 発売
- 12.9インチiPad Pro(第5世代):2021年5月21日 発売
モデル | iPad(第9世代) | iPad Air(第5世代) | iPad mini(第6世代) | iPad Pro 11(第3世代) | iPad Pro 12.9(第5世代) |
発売日 | 2021年9月24日 | 2022年3月18日 | 2021年9月24日 | 2021年5月21日 | 2021年5月21日 |
64GB | 49,800円(69,800円) | 84,800円(106,800円) | 72,800円(94,800円) | ─ | ─ |
128GB | ─ | ─ | 117,800円(139,800円) | 159,800円(181,800円) | |
256GB | 71,800円(91,800円) | 106,800円(128,800円) | 94,800円(116,800円) | 132,800円(154,800円) | 174,800円(196,800円) |
512GB | ─ | ─ | ─ | 162,800円(184,800円) | 204,800円(226,800円) |
1TB | ─ | ─ | ─ | 222,800円(244,800円) | 264,800円(286,800円) |
2TB | ─ | ─ | ─ | 282,800円(304,800円) | 324,800円(346,800円) |
※ Appleストア・Apple公式サイトでの価格(税込)、カッコ内はWi-Fi + Cellularモデルの価格※ 2022年7月1日時点での価格 |
最安はiPad(第9世代)64GBモデルの39,800円。同モデルはエントリーモデルという位置づけながらA13 Bionicチップ搭載と普段使いにおいては十分な性能があります。
一方で上位のモデルのiPad Proを見てみると、11インチで94,800円から、12.9インチで129,800円から。M1 MacBook Airの価格が115,280円からであることを考えても、なかなか強気な価格設定です。
もっとも高価なのは12.9インチiPad Proの2TBモデルですね。なんとそのお値段は279,800円。非常に高価ではあるものの「仕事で大容量の画像・動画を扱い、それらをローカルに保存しておきたい」という場合があるように、パソコン並みの性能や1TB・2TBの大容量ストレージの選択肢があるというのは他のタブレットにはないメリットと言えるのではないでしょうか。
ストレージ容量と価格は連動します。財布と相談しながら選ぶことになるかと思いますが、iCloudやDropbox、Google Driveといったクラウドストレージサービスを活用すれば意外と困ることは少ないので、「予算の範囲内で困らない程度のストレージ容量を選択する」という考え方でOKでしょう。このへんは記事内の「iPadをストレージ容量で選ぶ」でご紹介しています。
iPad各モデルの特徴をチェック!
iPad各モデルの特徴をざっくりとおさらいします。
iPad(第9世代)
iPad(第9世代)は、いわゆる「無印iPad」と呼ばれるモデル。最安モデルは3万円からと、ラインアップのなかでもっともお手頃な価格で購入できるエントリーモデルですが、普段使いでは必要十分な性能を備えています。
iPad(第9世代)の主要スペック
発売日 | 2021年9月24日 | 生体認証 | Touch ID(ホームボタン) |
ディスプレイ | 10.2インチ | オーディオ | 2スピーカー |
プロセッサ | A13 Bionic | RAM(メモリ) | 3GB |
ストレージ | 64GB/256GB | コネクタ | Lightning |
カメラ | 800万画素(背面)1200万画素(内側) | サイズ | 250 .6 × 174.1 × 7.5 mm |
重量 | 487 g(498 g) | 価格 | 39,800円〜 |
カラー | シルバースペースグレイ | 対応アクセサリー | Apple Pencil(第1世代)Smart Keyboard |
2世代前のA13 Bioncチップの実力は?
現在の最新チップはiPhone 13シリーズ搭載のA15 Bioncチップです。iPad(第9世代)に搭載されているのは2世代前のA13 Bioncチップ。
2世代前と聞くと「性能が悪い?」なんて思ってしまいますが、まったくそんなことはありません。A13 Bionicチップは、iPad(第8世代)に搭載されていたA12 Bionicチップに比べCPU性能が20%高速に、グラフィック性能も20%高速に、ニューラルエンジンも20%高速になっています。
Appleが「新しいiPadは、なんでも好きなことができるように設計されています」と謳うように、普段使いから画像・動画編集や3Dゲームのプレイといった負荷のかかる作業までしっかりとこなしてくれるはずです。
Apple PencilとSmart Keyboardに対応
iPad(第9世代)は、Apple純正のiPad専用アクセサリー「Apple Pencil(第1世代)」と「Smart Keyboard」に対応します。
※ Smart Keyboardは第8世代、第9世代共通です
本格的に絵を描くとなるとApple Pencil(第2世代)をサポートするiPad Air(第4世代)やiPad mini(第6世代)、iPad Proが選択肢に入ってきますが、メモやノート用途であれば第1世代でも第2世代でも使用感はほぼ差はありません。
iPad Air(第4世代)
iPad Air(第4世代)は、「ミドルレンジクラス」に位置付けされるモデル。iPad Air初のオールスクリーンデザインとなり、前Airと比べその見た目はずいぶんと変わりました。
iPad Air(第4世代)の主要スペック
発売日 | 2020年10月23日発売 | 生体認証 | Touch ID |
ディスプレイ | 10.9インチ | オーディオ | 2スピーカー |
プロセッサ | A14 Bionic | RAM(メモリ) | 4GB |
ストレージ | 64GB/256GB | コネクタ | USB-C |
カメラ | 1200万画素 700万画素(フロント) | サイズ | 247.6 × 178.5 × 6.1 mm |
重量 | 458 g(460 g) | 価格 | 69,080円~ |
カラー | シルバー スペースグレー ローズゴールド ローズゴールド スカイブルー | 対応アクセサリー | Apple Pencil(第2世代)Smart Keyboard FolioMagic Keyboard |
iPad Air初のオールスクリーンデザイン
iPad Air(第4世代)はオールスクリーンにデザインに変更され、それにともないホームボタンがなくりました。Touch ID(指紋認証)はiPad側面のトップボタン(電源ボタン)に埋め込まれています。
iPad Air(第4世代)はiPad Proが採用するFace ID(顔認証)には対応しませんが、特に出先においてマスクを着用することが多い今では、顔認証よりも指紋認証のほうが便利な場面は多いでしょう。
iPhone 12シリーズと同じ「A14 Bionicチップ」を搭載
iPad Air(第4世代)には、iPhone 12シリーズと同じ高性能チップ「A14 Bionicチップ」が搭載されています。
iPhone 11シリーズなどが搭載するA13 Bionicチップと比べ、単純な処理性能としては劇的に進化しているわけではありませんが、主に「省電力」や「グラフィック性能」、「ニューラルエンジン(機械学習専用コア)」の性能が強化されています。
Pro専用だったApple Pencil(第2世代)とMagic Keyboardに対応
iPhone 11シリーズなどが搭載するA13 Bionicチップと比べ、単純な処理性能としては劇的に進化しているわけではありませんが、主に「省電力」や「グラフィック性能」、「ニューラルエンジン(機械学習専用コア)」の性能が強化されています。
「iPad Pro専用だったアクセサリーが使えるようになった」ということも、iPad Air(第4世代)を選ぶ理由になります。
iPad mini(第6世代)
iPad mini(第5世代)は、ディスプレイサイズが8.3インチとiPadのなかでもっとも小さく、重量も293gと軽いモデルです。
iPad mini(第6世代)の主要スペック
発売日 | 2021年9月24日 | 生体認証 | Touch ID(トップボタン) |
ディスプレイ | 8.3インチ | オーディオ | 2スピーカー(横向き) |
プロセッサ | A15 Bionic | RAM(メモリ) | 4GB |
ストレージ | 64GB/256GB | コネクタ | USB-C |
カメラ | 1200万画素広角(背面)1200万画素超広角(内側) | サイズ | 195.4 × 134.8 × 6.3 mm |
重量 | 293 g(297 g) | 価格 | 59,800円から |
カラー | スペースグレイピンクパープルスターライト | 対応アクセサリー | Apple Pencil(第2世代) |
フルスクリーンデザイン & Touch ID(指紋認証)
iPad mini(第6世代)となりホームボタンは消え、フルスクリーンデザインに変更されました。Touch IDはiPad Air(第4世代)と同じようにトップボタン(電源ボタン)に内蔵。マスクを装着した状態でも指紋認証でロック解除できます。
大きすぎず小さすぎずの絶妙なサイズ感が魅力のiPad mini(第6世代)。ストレスなく持ち運びできますし、電車内のような人混みでも気兼ねなく取り出せます。そんなiPad mini(第6世代)だからこそ、マスクありでロック解除できるTouch IDは便利でしょう。
最新のA15 Bionicチップを搭載
iPad mini(第6世代)はiPhone 13シリーズも搭載する最新の「A15 Bionicチップ」を搭載。「こんなにパワフル。なのにミニ。」というのが謳い文句。
A14 Bionicチップとはそんな大きい差はない?というのが実際のところのようですが、それでもA15 Bionicチップは長く最前線で活躍してくれるはずです。
Apple Pencil(第2世代)への対応 & カメラ性能の強化
iPad mini(第6世代)は使い勝手のいいApple Pencil(第2世代)に対応、iPad側面にくっつけるだけでペアリング完了、Apple Pencilへの充電を行えます。
iPad mini(第6世代)のサイズ感を考えると、さっと取り出してApple Pencilでさっとメモする、なんてシーンに便利!背面にも同じく1200万画素の広角カメラが搭載され、スマホ感覚で旅行に持ち出し風景を撮影する使い方もOK。小さいiPad mini(第6世代)だからこそ、カメラ性能の進化が嬉しいですね!
11インチiPad Pro(第3世代)/ 12.9インチiPad Pro(第5世代)
11インチiPad Pro(第3世代)と12.9インチiPad Pro(第5世代)は、その「プロ」という名のとおりパソコンにも匹敵する高スペックさが魅力のモデルです。
11インチiPad Pro(第3世代)/ 12.9インチiPad Pro(第5世代)の主要スペック
発売日 | 2021年5月21日 | 生体認証 | Face ID |
ディスプレイ | 11インチ/12.9インチ※12.9インチのみミニLEDバックライト&HDR対応 | オーディオ | 4スピーカー |
プロセッサ | M1チップ | RAM(メモリ) | 8GB(128GB/256GB/512GBモデル)16GB(1TB/2TBモデル) |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB/1TB/2TB | コネクタ | USB-C(Thunderbolt/USB4) |
カメラ | 広角カメラ(1200万画素)と超広角カメラ(1000万画素)のデュアルカメラ構成 1200万画素(フロント) | サイズ | 11インチ:247.6 × 178.5 × 5.9 mm 12.9インチ:280.6 × 214.9 × 6.4 mm |
重量 | 11インチ:466 g(468 g) 12.9インチ:682 g(684 g) | 価格 | 11インチ:94,800円〜 12.9インチ:129,800円~ |
カラー | シルバー スペースグレー | 対応アクセサリー | Apple Pencil(第2世代)Smart Keyboard FolioMagic Keyboard |
「M1チップ」でパソコン並みの性能を手に入れたiPad Pro
2つのiPad Proの目玉は、iPadに初めて採用された「M1チップ」でしょう。M1チップはMacBook AirやMacBook Proにも搭載されています。
iPad ProのM1チップがどれくらい高速なのかをお伝えするために、高性能なゲーミングノートパソコン(Ryzen 9 5900H、GeForce RTX 3080 Laptop、RAM 32GB)と12.9インチiPad Pro(M1チップ、RAM 16GB)の2台を使用し、40枚のRAW画像(合計1.03GB)を現像するにかかった所要時間を計測してみました。
- ゲーミングノートパソコン → 約27秒
- 12.9インチiPad Pro → 約24秒
※Lightroomで同条件で計測。ファイルはローカルにある状態で計測開始。
結果は上のようになりました。iPad ProのM1チップが高速であることは体感的に知っていましたが……こうやって具体的な利用シーンにおいて他のパソコンと比較してみると、M1チップの優秀さに改めて驚きました。
もちろん、用途によってはゲーミングノートパソコンのほうが優秀だという結果になるでしょう。ただ、少なくとも「LightroomでRAW現像を行う」用途においては高性能なパソコンと同等、もしくはそれ以上のパフォーマンスを発揮してくれることは間違いありません。
広角 + 超広角 の2眼カメラを搭載
iPad Proは1200万画素の広角カメラと1000万画素の超広角カメラのデュアルカメラ仕様。そしてそれらの横には対象物までの距離や対象物の形状を計測できる「LiDAR(ライダー)スキャナ」が搭載されています。
内側カメラ(TrueDpthカメラ)も1200万画素の超広角カメラが搭載されており、ビデオ会議はもちろん、高画質で自撮りすることも可能です。iPad Proはラインアップのなかでもっとも内側カメラの性能がいいモデル。
「タブレットのカメラ性能は悪い」なんていうイメージを持たれている方は多いかと思いますが、iPad Proのカメラ機能はスマホ並みに高性能です。
12.9インチiPad ProはHDR対応のミニLEDディスプレイを搭載
11インチiPad Proと12.9インチiPad Proの違いは、サイズや重量を除き「ミニLEDバックライト」が採用されているかどうかがあります。12.9インチiPad ProはミニLEDバックライトを採用したことで「HDR(ハイダイナミックレンジ)」のコンテンツをフルに楽しめるようになりました。
どのiPadモデルを選ぶ?選び方・比較
ここでは以下の8つのポイントから、あなたにベストなiPadモデルを考えてみます。
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「サイズ・重量」で選ぶ
まずはサイズ・重量から。使い勝手に大きく関わってくるところですね。
iPad(第9世代) | iPad mini(第6世代) | iPad Air(第4世代) | iPad Pro 11(第3世代) | iPad Pro 12.9(第5世代) | |
ディスプレイサイズ | 10.2インチ | 8.3インチ | 10.9インチ | 11インチ | 12.9インチ |
高さ | 250.6 mm | 195.4 mm | 247.6 mm | 274.6 mm | 280.6 mm |
横 | 174.1 mm | 134.8 mm | 178.5 mm | 178.5 mm | 214.9 mm |
厚さ | 7.5 mm | 6.3 mm | 6.1 mm | 5.9 mm | 6.4 mm |
重量(Wi-Fiモデル) | 487 g | 293 g | 458 g | 466 g | 682 g |
重量(Wi-Fi + Cellularモデル) | 498 g | 297 g | 460 g | 468 g | 684 g |
守備範囲が広いのは「10インチクラス」
守備範囲が広く、さまざまな用途や環境に対応できるディスプレイサイズはズバリ「10インチクラス」。つまりiPad(第8世代)/iPad Air(第4世代)/11インチiPad Pro(第3世代)ですね。
10インチクラスならタブレットの機動性の高さを保ちながら、複数アプリを同時に表示・操作できるマルチタスキングも快適にこなせます。Apple Pencilでノートをとるのにも動画視聴にも、もちろんブラウジングもこのサイズなら快適です。
8.3インチのiPad mini(第6世代)のサイズはブラウジングや電子書籍の利用にはちょうどいいのですが、利用シーンによっては物足りなさを感じてしまうことも。
目的がはっきりしているのなら問題ないですが、プライベートからビジネス、クリエイティブ用途、自宅から出先まで広い範囲で活用したいという場合は、守備範囲の広さから10インチクラスのiPadがおすすめです。
守備範囲が広いのは「10インチクラス」
12.9インチというサイズになってくると、手持ちしながら動画視聴したり電車内で電子書籍を読んだり……という使い方が難しくなってきます。12.9インチiPad Proの重量は682g、それにSmart Keyboard Folio(約400g)の重量を加えると1kg越え。タブレットというより「軽めのラップトップ」という感覚に近いでしょうか。
12.9インチiPad Proが向いているのは、デスクに座って絵やイラストを描いたり、画像・動画編集したりといった「クリエイティブな作業」でしょう。他にも文書作成やマルチタスキングを多用しての「パソコンライクな使い方」に向いていますね。腰を据えてがっつり作業する。12.9インチの大型ディスプレイはそんなシーンで大活躍してくれます。
- 自宅でも出先でも多目的に使うなら守備範囲の広い「iPad(第9世代)」「iPad Air(第4世代)」「11インチiPad Pro(第3世代)」がおすすめ
- イラストやデザイン、画像・動画編集などのクリエイティブな作業や、文書作成や表計算などの「パソコンライクな使い方」には12.9インチiPad Proの大画面が活きる
- 片手持ちでの操作(通勤時に読書したりとっさにメモをとったりするなど)が多いなら「iPad mini(第6世代)」
「ディスプレイの性能」で選ぶ
続いてはディスプレイのサイズ・性能です。
iPad(第9世代) | iPad mini(第6世代) | iPad Air(第4世代) | iPad Pro 11(第3世代) | iPad Pro 12.9(第5世代) | |
サイズ | 10.2インチ | 8.3インチ | 10.9インチ | 11インチ | 12.9インチ |
ディスプレイの名称 | Retinaディスプレイ | Liquid Retinaディスプレイ | Liquid RetinaXDRディスプレイ | ||
解像度、画素密度 | 2,160 x 1,620264ppi | 2,266 x 1,488326ppi | 2,360 x 1,640264ppi | 2,388 x 1,668264ppi | 2,732 x 2,048264ppi |
最大輝度 | 500ニト | 600ニト | 600ニトフルスクリーンの最大輝度1,000ニトピーク輝度1600ニト(HDR) | ||
リフレッシュレート | 60Hz | 120Hz(ProMotionテクノロジー) | |||
対指紋性撥油コーティング | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
フルラミネーションディスプレイ | ─ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
反射防止コーティング | ─ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
高色域ディスプレイ(P3) | ─ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Ture Toneディスプレイ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
iPad(第9世代)とその他モデルの性能差に注意
上に挙げたディスプレイの性能表を見ると、iPad(第9世代)のみ対応していないものが多くあります。この点に注意しましょう。
- フルラミネーションディスプレイ
→ ディスプレイからタッチパネル、カバーガラスまでが一体化されたもの。 - 反射防止コーティング
→ 光の反射を防止し視認性を高める。 - P3の広色域ディスプレイ
→ sRGBよりも多くの色を表現できる。
体感差として特に大きいのは「フルラミネーションディスプレイ」。ディスプレイ内部の機構を圧着して一体化させているため、タッチ操作時には直接ディスプレイの発色面を触っているかのような感覚を体験できます。Apple Pencil使用時においてもペン先との距離が近くなり、より繊細な操作がしやすくなります。
比べると体感差が大きい「リフレッシュレート」の違い
リフレッシュレート(Hz)は「ディスプレイが1秒間にどれだけの画像を表示できるか」を表したもの。60Hzのディスプレイなら、1秒間に60枚の画像を並べられていることになります。この数値が大きければ大きいほど、動きがスムーズになりチラつき(残像感)が感じられにくくなります。
11インチiPad Pro(第3世代)と12.9インチiPad Pro(第5世代)のみ、120Hzのリフレッシュレートに対応します(ProMotionテクノロジー)。まるで指に吸い付いてくるような感覚。特に高速スクロールすることの多いブラウジングではその「120Hzのヌルヌル感」の恩恵を感じられます。Apple Pencil使用時の描写も速くなり、絵やイラストを描くときにも120Hzの恩恵を感じられるでしょう。
基本的には60Hzで十分ですが、一部120Hzに対応したアプリ(フォートナイトなど)をよく使用する方やApple Pencilで絵を描きたいという方には、120Hzに対応したiPad Proがおすすめです。
12.9インチiPad Proの「Liquid Retina XDRディスプレイ」ってどう?
12.9インチiPad Pro(第5世代)は、唯一「ミニLEDバックライト」が採用されているモデルです。ディスプレイの裏側に配置されたLEDがより小さく、そして細かく制御できるようになったことにより「暗い部分はより暗く」「明るい部分はより明るく」表現できるようになりました。
Liquid Retina XDRディスプレイの力が最大限に発揮されるのはHDRコンテンツの視聴。iPhone 12シリーズで撮影したHDRビデオを視聴してみるとそのキレイさに圧倒されます。
iPhone 12シリーズだけでなく一部のハイエンドのAndroidスマホもHDRビデオの撮影に対応していたりしますし、コンデジや一眼レフカメラの一部も対応していますね。Netflixなど動画配信サービスでもHDRコンテンツが多くありますし、有名な動画編集アプリ「Luma Fusion」もHDRビデオの編集に対応しています。12.9インチiPad Pro(第5世代)なら、そういったHDRビデオがより楽しくなります。
ただ、HDRコンテンツ以外の部分でいうと他のiPadモデルと体感差はあまりありません。HDRビデオを視聴しない、扱わないのであればLiquid Retina XDRディスプレイにこだわる必要はないでしょう。
- ディスプレイの性能を重視するなら、iPad(第9世代)以外のモデル
- iPad Proのリフレッシュレートは120Hz、その他のモデルは60Hz
- HDRコンテンツをフルに楽しめる12.9インチ(第5世代)のみ採用の「Liquid Retina XDRディスプレイ」
「生体認証の方法」で選ぶ
iPadの生体認証の種類はTouch ID(指紋認証)とFace ID(顔認証)の2つ。
iPad(第9世代) | iPad mini(第6世代) | iPad Air(第4世代) | iPad Pro 11(第3世代) | iPad Pro 12.9(第5世代) | |
生体認証 | Touch ID(ホームボタン内臓) | Touch ID(トップボタン内蔵) | Face ID |
マスク着用時でもロック解除できる「Touch ID」
Touch IDの利点は、なんといっても「マスク着用時でもロック解除できる」ということでしょう。マスクを着用することが多い出先でもパスコードを入力することなくロック解除できます。
いまの情勢的にも「指紋認証が欲しい!」という方は多いかと思いますが、あえてTouch IDのデメリットを挙げるなら「指のコンディションによってうまく反応してくれないことがある」ということ。汗や水で湿っていたり、指先が乾燥していたりでスムーズに認証できないことがたまにあります。
複数の指を登録しておいたりなど対策は可能ですが、「自分は指紋認証と相性が悪い」という方は注意しておいたほうがいいかもしれません。
ノーマスクなら「Face ID」のほうがラク
Touch IDとFace IDどちらも日常的に使っていますが、マスクを着用していない状態であれば間違いなくFace IDのほうがラクです。
Face IDの場合、ホームボタンあるいはトップボタンに指をおく必要がありません。iPadを手に持ち、ケースのフラップを開いたらそれとほぼ同時にロック解除。Face IDの精度は高いですし、暗闇でも問題なく認証してくれます。
ホームボタン内蔵型のTouch IDなら、iPadを手に持つ動きのなかでホームボタンに指をおけるのでストレスに感じることはありません。しかしトップボタン内蔵型の場合、トップボタンの位置を探す瞬間があったりして少し面倒に感じることも。
それでもマスク着用状態でもロック解除できるという大きなメリットがあります。マスクを着用した状態でiPadを操作することが多いのなら、やはりTouch ID搭載のiPadモデルがおすすめです。
- iPad ProはFace ID(顔認証)、それ以外のモデルはTouch ID(指紋認証)に対応する
- iPad Air(第4世代)とiPad mini(第6世代)はトップボタン内蔵型、iPad(第9世代)はホームボタン内蔵型の指紋センサーを搭載
- 少ないアクションでシームレスにロック解除できるFace ID
「処理性能」で選ぶ
iPadを選ぶにあたっては「処理性能」も大事なポイントです。
iPad(第9世代) | iPad Air(第4世代) | iPad mini(第6世代) | 11インチiPad Pro(第3世代) | 12.9インチiPad Pro(第5世代) | |
チップ | A13 Bionic | A14 Bionic | A15 Bionic | M1 | M1 |
メモリ(RAM) | 3GB | 4GB | 4GB | 8GBストレージ容量が1TB以上モデルは16GB |
性能重視でコスパがいいのはiPad mini(第6世代)
最新のA15 Bionicチップを搭載、メモリ(RAM)は4GB、価格が59,800円から。性能と価格を考えたときに、コスパがいいのは間違いなくiPad mini(第6世代)です。「A15 BionicはA14 Bionicと大差ない?」という話ですが、それでもAppleの最新チップを搭載というのは魅力的です。
A14 Bionicチップを搭載するiPad Air(第4世代)のコスパも悪くありません。1世代前のチップといえども、4Kビデオを快適に編集できるほどの性能があります。
性能重視で選ぶならM1チップを搭載するiPad Proが候補に挙がりますが、11インチiPad Pro(第3世代)で94,800円からと安くない価格。それにM1チップのパフォーマンスをフルに発揮できる場面は限られるので、ほとんどの人にとってオーバースペックになる可能性大です。
- より快適な4K、4K HDRビデオの編集
- 一度に数十枚以上のRAW現像CG制作や3Dモデルリングなどの負荷のかかる作業
iPad Air(第4世代)やiPad mini(第6世代)でもこのような重い作業をこなしてくれますが、「より快適に」ということならiPad Proです。
ちなみに、iPad Proはストレージ容量で搭載メモリ(RAM)が異なります。512GB以下はRAMが8GB、1TB以上はRAMが16GBと仕様が異なるので注意してください。コスパで選ぶならiPad mini(第6世代)、性能を追い求めるのならiPad ProでOKです。
iPad(第9世代)でも必要十分な性能
iPad(第9世代)搭載のA13 BionicチップはA15 Bionicチップの登場で2世代前のチップとなりました。といっても性能が悪いかというとそうではありません。
A13 BionicチップはiPhone 11シリーズ、iPad Air(第3世代)にも搭載されていたチップ。画像編集から3Dゲームのプレイまで、ほとんどのシーンにおいてストレスを感じることはないでしょう。
- コスパで選ぶならA15 Bionicチップ搭載のiPad mini(第6世代)
- 「とにかく性能が高いモデルを」という方はiPad Proの1TB以上のモデル(M1チップ搭載でRAMが16GB)
- iPad(第9世代)も普段使いでは十分な性能
「カメラ性能」で選ぶ
背面カメラ | 内側カメラ | |||
写真 | ビデオ | 写真 | ビデオ | |
iPad(第9世代) | 800万画素の広角カメラƒ/2.4絞り値最大5倍のデジタルズーム写真のHDR | 1080p/30fps 3倍ビデオズーム 720p/120fpsスローモーション | 1200万画素の超広角カメラƒ/2.4絞り値2倍のズームアウトセンターフレームRetina Flash写真のHDR | 1080p/60fps映画レベルのビデオ手ぶれ補正 |
iPad mini(第6世代) | 1200万画素の広角カメラƒ/1.8絞り値最大5倍のデジタルズーム写真のスマートHDR 3 | 4K/60fps 1080p/60fps 3倍ビデオズーム 1080p/240fpsスローモーション | 1200万画素の超広角カメラƒ/2.4絞り値2倍のズームアウトセンターフレームRetina Flash写真のスマートHDR 3 | 1080p/60fps映画レベルのビデオ手ぶれ補正 |
iPad Air(第5世代) | ||||
11インチiPad Pro(第3世代) | 1200万画素の広角カメラ1000万画素の超広角カメラ広角:ƒ/1.8絞り値超広角:ƒ/2.4絞り値2倍の広角ズームアウト最大5倍のデジタルズームより明るいTrue Toneフラッシュ写真のスマートHDR 3 | 4K/60fps1080p/60fps2倍の光学ズームアウト最大3倍のデジタルズーム1080p/240fpsスローモーションステレオ録音 | 1200万画素の超広角カメラƒ/2.4絞り値2倍のズームアウトセンターフレームRetina Flash写真のスマートHDR 3ポートレートモード | 1080p/60fps映画レベルのビデオ手ぶれ補正アニ文字とミー文字 |
12.9インチiPad Pro(第5世代) |
スマホに迫るカメラ性能を誇る「iPad Pro」
1200万画素広角カメラと1000万画素超広角カメラの2眼カメラを搭載するiPad Proなら、スマホ並みに写真・ビデオを撮影できます。
iPad Proは背面の2眼カメラだけでなく内側のカメラも1200万画素とキレイに映ります。自撮りやビデオ通話の利用などで内側カメラも重視したい、という方でも対応できます。
またiPad Proの背面カメラ部分には「LiDARスキャナ」という機構が搭載されています。これは光で距離や形状を測定できるというもの。
上は「3d Scanner App」という3Dスキャナアプリでデスク周りをざっくりスキャンしてみたところ。精細さには欠けますが、こういう未来感のある機能はワクワクしますね。日常的に3Dスキャンする方は少ないにしても、LiDARスキャナはより快適にAR(拡張現実)アプリや測定計アプリの使用にも活躍してくれます。
iPadとiPad miniがカメラ性能大幅進化
iPad(第9世代)とiPad mini(第6世代)は、前モデルよりカメラ性能が大幅に進化しています。特に内側カメラ。iPad(第8世代)では120万画素の内側カメラが第9世代となり1200万画素に、iPad mini(第5世代)では700万画素だった内側カメラも1200万画素にパワーアップ。iPad mini(第6世代)は背面カメラも1200万画素に進化しています。
背面カメラ・内側カメラとも1200万画素に進化したiPad mini(第6世代)なら、スマホ感覚で写真・ビデオ撮影、ビデオ通話を楽しめます。
- iPad Proのカメラ性能はスマホに迫るほど高性能
- iPad mini(第6世代)は背面カメラ・内側カメラとも1200万画素にパワーアップ
- iPad(第9世代)の内側カメラも1200万画素にパワーアップし、高画質でビデオ通話を楽しめる
「使用できるアクセサリー」で選ぶ
iPad各モデルにはApple純正の専用アクセサリーが用意されています。Apple PencilやSmart Keyboardなどがありますが、どのアクセサリーがどのiPadモデルに対応しているかをまとめました。
iPadアクセサリ | iPad(第9世代) | iPad Air(第5世代) | iPad mini(第6世代) | 11インチiPad Pro(第3世代) | 12.9インチiPad Pro(第5世代) |
Apple Pencil(第1世代) | 〇 | ─ | ─ | ─ | ─ |
Apple Pencil(第2世代) | ─ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Smart Keyboard | 〇 | ─ | ─ | ─ | ─ |
Smart Keyboard Folio | ─ | 〇 | ─ | 〇 | 〇 |
Magic Keyboard | ─ | 〇 | ─ | 〇 | 〇 |
第1世代、第2世代Apple Pencilの違い
第1世代、第2世代のApple Pencilの違いは以下のとおりです。
Apple Pencil(第1世代) | Apple Pencil(第2世代) | |
特徴 | ・iPadのLightningコネクタに直接接続してペアリング & 充電・ピクセルレベルの精度・傾きと圧力を感知するセンサー | ・iPad側面にマグネットでくっつけてペアリング & ワイヤレス充電・ペン先付近をダブルタップしてツール切り替え・ピクセルレベルの精度・傾きと圧力を感知するセンサー |
長さ | 175.7 mm | 166 mm |
重量 | 20.7 g | 20.7 mm |
価格 | 11,880円 | 15,950円 |
対応モデル | iPad(第6世代、第7世代、第8世代、第9世代)iPad Air(第3世代)iPad mini(第5世代)12.9インチiPad Pro(第1世代と第2世代)10.5インチiPad Pro9.7インチiPad Pro | 12.9インチiPad Pro(第3世代、第4世代、第5世代)11インチiPad Pro(第1世代、第2世代、第3世代)iPad Air(第4世代)iPad mini(第6世代) |
使い勝手がいいのは間違いなく第2世代ですね。第1世代はペアリング・充電するのにiPadのLightningコネクタに接続する必要がありますが、第2世代は側面にピタッとくっつけるだけ。
120Hz駆動のiPad Proと第2世代Apple Pencilの組み合わせなら、まるで実際に書いているかのような使用感を体験できます。プロユースでの使用、趣味であっても高いパフォーマンスを求めるのであれば第2世代Apple PencilとiPad Proの選択がベストでしょう。
といっても第1世代も非常に優秀です。描写遅延も含めて第1世代と第2世代の性能差は僅差。「Apple Pencilを使いたいから、第2世代Apple Pencilに対応したiPadを選ばなくちゃ不便だ」なんてことはありません。
「Apple Pencilが使えるからiPadを選ぶ」という方も多いのではないでしょうか。Apple Pencilでできることを以下の記事でまとめていますので参考にしてください。
iPad mini以外のモデルが「AppleのiPad向けキーボード」に対応
iPad本体にくっつけるだけですぐさま使用できる状態になる、Smart Keyboardなどの「AppleのiPad向けキーボード」。
AppleのiPad向けキーボードを使用する利点は、とにかく楽チンというところにあります。Smart Connectorにくっつけるだけですぐさま使用できる状態になり、キーボードへの給電はiPadから行われるのでキーボードの充電も必要ありません。
また「日本語(JIS)配列」を選べることもポイント。iPadに最適化されていない他社製キーボードだと、「日本語配列キーボードなのに英語(US)配列として認識されてしまう」ということがあります。日本語配列のキーボードを選びたい場合はAppleのiPad向けキーボードが最有力候補になるでしょう。
外部デバイスとの連携のしやすさで選ぶならUSB-C搭載モデル
USB-CハブやSDカードリーダー、ポータブルSSD、カメラといった外部ストレージや外部デバイスとの連携のしやすさで選ぶなら、USB-Cポートを搭載したiPadがおすすめです。
Apple独自規格のLightningコネクタから解放されたことで、一般的に販売されているUSB-CハブやSDカードリーダーを使用できるようになりました。USB-Cハブを使えば、有線マウスや有線キーボードの接続、外部ディスプレイへの映像・音声出力も可能です。
私は基本、ミラーレス一眼カメラで撮影した写真はまずiPadに取り込みます。そのままRAW現像して書き出し、写真アプリやLightroomアプリでパソコンに同期する、というのがいつもの流れ。iPadでやってしまったほうが速いんですよね。
Lightningコネクタ搭載のiPadでも「Lightning – USB 3 カメラアダプタ」や「Lightning – SDカードカメラリーダー」といったApple純正アクセサリーを使えば同じことができます。しかし、Lightningアクセサリーは割高なことが多い上に、相性などで正常に動作してくれないことも多々あります。
以上のこと考えても、気軽にサードパーティ製アクセサリーを選べるUSB-Cポート搭載モデルが便利!
ちなみにiPad Proに搭載されているUSB-Cポートは「Thunderbolt/USB4」に対応します。Thunderbolt対応のポータブルSSDを接続すれば、数GB程度のデータなら転送にかかる時間はほんの数秒です。
- 本格的に絵やイラストを描くならApple Pencil(第2世代)とiPad Proの組み合わせがおすすめ
- Apple Pencil(第1世代)も優秀で、第2世代との性能差を感じる場面は限られている
- iPad mini(第6世代)以外のモデルはAppleのiPad向けキーボードに対応
- USB-Cポート搭載のiPadなら外部ストレージ・外部デバイスと連携しやすい
「ストレージ容量」で選ぶ
どのiPadモデルにするかを決めたら、次に選択する必要があるのは「ストレージ容量」です。
モデル | iPad(第9世代) | iPad Air(第5世代) | iPad mini(第6世代) | iPad Pro 11(第3世代) | iPad Pro 12.9(第5世代) |
発売日 | 2021年9月24日 | 2022年3月18日 | 2021年9月24日 | 2021年5月21日 | 2021年5月21日 |
64GB | 49,800円(69,800円) | 84,800円(106,800円) | 72,800円(94,800円) | ─ | ─ |
128GB | ─ | ─ | 117,800円(139,800円) | 159,800円(181,800円) | |
256GB | 71,800円(91,800円) | 106,800円(128,800円) | 94,800円(116,800円) | 132,800円(154,800円) | 174,800円(196,800円) |
512GB | ─ | ─ | ─ | 162,800円(184,800円) | 204,800円(226,800円) |
1TB | ─ | ─ | ─ | 222,800円(244,800円) | 264,800円(286,800円) |
2TB | ─ | ─ | ─ | 282,800円(304,800円) | 324,800円(346,800円) |
※ Appleストア・Apple公式サイトでの価格(税込)、カッコ内はWi-Fi + Cellularモデルの価格※ 2022年7月1日時点での価格 |
iPadに必要なストレージ容量はどれくらい?
ストレージ容量は多いに越したことはありませんが、価格と連動するところなので「できれば必要最低限に抑えたい」と考えている方もいるでしょう。
写真やビデオを保存してお香だけであれば、Appleのクラウドストレージ「iCloud」を活用すれば少ないコスト、少ないストレージ容量でやり繰りできます。ある程度のストレージ容量が必要になるのは以下のようなパターン。
ストレージ容量が必要になるのはこんなパターン!
- 画像・動画データをローカルに保存しておきたい
- 高画質なRAW画像やビデオの編集
- 音楽配信サービスや動画配信サービスのオフライン再生
- 大容量のゲームアプリ
- 大量のPDFファイルなど
- 電子書籍
- 音楽制作アプリ
上のようない大きいデータをローカルで扱いたい場合にはある程度のストレージ容量が必要です。私の場合はデジカメで撮影した写真・動画データをiPadに取り込んで編集したいので、大きめのストレージ容量を選ぶことが多いですね。
iCloudや外部ストレージを活用しよう
iPadのストレージをうまくやり繰りするには、iCloudなどのクラウドストレージやポータブルSSDなどの外部ストレージの活用が必要不可欠。
例えば動画編集アプリ「Luma Fusinon」ではポータブルSSDといった外部ストレージ上で動画編集できます(USB-Cポート搭載モデルのみ)。画像編集アプリ「Lightroom」でもネット上にデータを保存できるクラウドサービスが用意されています。それらの活用も考慮しながら、最適なストレージ容量を選んでみてください。
- 特にiPad上で画像・動画編集する場合は余裕を持ったストレージ容量を選ぼう
- iCloudや外部ストレージを活用すれば、限られたストレージ容量でやり繰りできる
- iPad Proは選択するストレージ容量で搭載メモリ(RAM)が異なるので注意 → 512GBは8GB、1TB以上は16GB
「Wi-Fiモデル」と「Wi-Fi + Cellularモデル」の違いは?
Wi-FiモデルとWi-Fi + Cellularモデルの価格差は16,500円~18,000円。その価格差分を活用できるかどうか?ということがポイントになります。
Wi-FiモデルとWi-Fi + Cellularモデルの違いは?
両者の違いは以下の2点。
- モバイルデータ通信が可能かどうか
- GPS(位置情報測位システム)が搭載されているかどうか
モバイルデータ通信が可能なWi-Fi + Cellularモデルなら、スマホと同じ感覚で屋外でもネット通信できます(別途回線契約が必要)。
「屋外でネット通信する場面は限られている」ということなら、Wi-Fiモデル + テザリングの運用でOKでしょう。ただテザリングも都度接続してあげないといけなかったり、スマホのバッテリー消費が増えたり、スリープする度に接続が切れてしまったり(iPhoneの場合)と面倒な点が多々あります。屋外でもガシガシネット通信したいのならWi-Fi + Cellularモデルがいいでしょう。
ちなみに、iPad mini(第6世代)とiPad ProのWi-Fi + Cellularモデルは「5G」に対応しています。
屋外に持ち出すことの多くなるiPad mini(第6世代)とっては嬉しい5G対応でしょう。
GPSの有無が関連してくれるのは、以下のようなシーン。
- 地図・ナビアプリの使用
- カメラ撮影時の位置情報の記録
- ポケGOやドラクエウォークなどの位置ゲー
GPS未搭載のWi-Fiモデルでも、Wi-Fiに接続した状態であればざっくりとした位置情報は取得できます。ただGPSほどの精度はないので、精度が必要なカーナビアプリなどを使用する場合はWi-Fi + Cellularモデルを選びましょう。
Wi-Fi + CellularモデルのGPSはモバイルデータ通信なしでも位置情報を取得できます。GPSが必要でWi-Fi + Cellularモデルを購入し、通信費を節約するためにスマホのテザリングを活用する、という使い方もありです。
Wi-Fi環境下の使用がメインならWi-FiモデルでOK
「iPadはWi-Fi環境下のみでしか使わない」「屋外ではスマホのテザリングで対応できる」という場合なら、Wi-FiモデルでOKです。モバイルデータ通信やGPSを利用しないのであれば、わざわざWi-Fi + Cellularモデルを選ぶ理由はありません。
Wi-Fi + Cellularモデルが便利であることは確かですが価格も上がります。「どの範囲までiPadに活躍してもらうか」を検討し選んでみてください。
- Wi-Fi + CellularモデルはiPad単体でモバイルデータ通信が可能で(回線契約が必要)、正確な位置情報を取得できるGPSが搭載されている
- GPSの有無が関連してくるのは地図・ナビアプリ、カメラ撮影時の位置情報記録、位置ゲーなどの使用
- Wi-Fi環境下のみでの使用やGPSを利用しないのならWi-FiモデルでOK
【用途別】あなたにおすすめのiPadはこれ!
最後にまとめとして、利用シーン別のおすすめモデルをご紹介しましょう!
ブラウジングや動画視聴などのコンテンツ消費が中心
ブラウジングやSNS、動画視聴、電子書籍の利用など、いわゆる「コンテンツ消費」がメインであれば、おすすめは「iPad(第9世代)」「iPad mini(第6世代)」です。
2世代前のA13 Bionicチップを搭載するiPad(第9世代)でも、コンテンツ消費だけでなく3Dゲームもそれなりにこなせます。いくつものレイヤーを重ねるようなヘビーな画像・動画編集を行わないのであれば必要十分でしょう。
またiPad mini(第6世代)の8.3インチという絶妙なサイズ感は、ソファでくつろぎながらブラウジングするには最高です。電子書籍を読むのにもちょうどいいサイズなので、通学・通勤のお供として携帯するのにもぴったりです。
文書作成や表計算などビジネスシーンで活用したい
文書作成や表計算アプリの使用、ノートやメモをとったりPDFファイルを取り込んで注釈を入れたり。このようなビジネスシーンでiPadを活用するなら「iPad Air(第4世代)」がおすすめです。
Smart Keyboard Folioの他にトラックパッドを搭載するMagic Keyboardも選べます。10.9インチで複数のアプリを立ち上げてのマルチタスキングも捗ります。
作業内容によってはiPad(第9世代)でも十分な場合もありますが、Apple Pencil(第2世代)を選べたりUSB-Cポート搭載で外部ストレージを扱いやすい点を考えると、やはりiPad Air(第4世代)がベストでしょう。
高度な画像編集・動画編集を行いたい
一般的な画像編集や動画編集なら、iPad mini(第5世代)やiPad Air(第4世代)、内容によってはiPad(第9世代)でも十分可能です。
しかし、大量のレイヤーを重ねて作品を作るようなレタッチや、4K/4K HDRビデオの編集を行うなら、より快適にという意味でもやはり「iPad Pro」がおすすめ。MacBook AirやMacBook Proにも搭載されているM1チップ。ヘビーな作業でも楽ラクこなしてくれます。
絵やイラスト、デザイン関連の作業に活用したい
Apple Pencilで絵やいらすを描いたりデザイン関連の作業でiPadを活用するなら、ディスプレイサイズが大きく第2世代のApple Pencilが使える「iPad Air(第4世代)」「iPad Pro」がおすすめです。
リフレッシュレートが120Hz駆動のiPad Proなら、ペン先に吸い付くような書き味を体験できます。60Hz駆動のiPad Pro以外のモデルと比べるとリフレッシュレートの違いによる体感差は意外に大きいので、本気でApple Pencilを使い込むならiPad Proですね!
「プロレベルまで求めてないよ!」という方はiPad Air(第4世代)でOKです。そもそもiPad Proの性能が良すぎるので、ほとんどの方はiPad Air(第4世代)で十分でしょう。
カメラ撮影を楽しみたい
iPadで写真やビデオを撮影することが多いのなら、カメラ性能が高い「iPad Pro」「iPad mini(第6世代)」がおすすめです。
iPad mini(第6世代)は1200万画素の背面・内側カメラ、iPad Proは1200万画素広角+1000万画素超広角の背面カメラと1200万画素の内側カメラを搭載。ハイエンドのスマホと同等のカメラ性能、とまでは活きませんが、ほとんどのスマホと同等レベルのカメラ性能があります。
3Dゲームを快適にプレイしたい
現行のラインアップなら、どのモデルを選んでも3Dゲームを快適にプレイできます。ただモデルによって「快適度」は変わってくるでしょう。
- 搭載チップとメモリ(RAM)
- ディスプレイのサイズ
- ディスプレイのリフレッシュレート
- スピーカーの数
- ヘッドフォンジャックの有無
快適度に関わってくるのはこのあたり。
iPad(第9世代) | iPad mini(第6世代) | iPad Air(第4世代) | 11インチiPad Pro(第3世代) | 12.9インチiPad Pro(第5世代) | |
サイズ | 10.2インチ | 8.3インチ | 10.9インチ | 11インチ | 11インチ/12.9インチ |
チップ | A13 Bionic | A15 Bionic | A14 Bionic | M1 | |
メモリ | 3GB | 4GB | 8GBストレージ容量が1TB以上のモデルは16GB | ||
ディスプレイ | Retina | Liquid Retina | Liquid Retina XDR | ||
リフレッシュレート | 60Hz | 120Hz | |||
スピーカーの数 | 2スピーカー | 2スピーカー (横向き) | 4スピーカー | ||
ヘッドフォンジャック | 〇 | ─ | ─ | ─ | ─ |
ヘッドフォンジャックのないモデルで有線イヤホン・ヘッドフォンを使用するには、「USB-C – 3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」を別途用意する必要があります。音の遅延を妥協できない音ゲーをプレイするなら必須です。
性能・機能・価格のバランスがいいのは「iPad Air(第4世代)」「iPad mini(第6世代)
長くなってしまいましたが、性能・機能・価格とあらゆるポイントを総合的に見ると、バランスがいいのは「iPad Air(第4世代)」と「iPad mini(第6世代)」でしょう。
あらゆる使用用途に対応できる性能。Apple Pencil(第2世代)に加え、iPad Air(第4世代)ではSmart Keyboard FolioやMagic Keyboardに対応します。USB-Cポート搭載で外部デバイスとの連携もしやすい。
もし友人に「どのiPadモデルがおすすめ?」と訊かれれば、「iPad Air(第4世代)」と答えます。iPad mini(第6世代)の魅力的ですが、どちらかと言うと守備範囲の広さから10インチクラスのiPad Air(第4世代)がおすすめしやすいですね。
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