
画面の大きいiPad Pro 12.9インチは、どちらかというと手持ちでの使用よりもデスクに置いてのパソコンライクな使い方に向いています。2つのアプリを同時に表示・操作できるマルチタスキング、マウスやキーボードを接続しての文書作成など、さまざまなシーンでiPad Pro 12.9インチの大画面が活きます。
本記事でご紹介するのは、2021年5月発売の「iPad Pro 12.9インチ(第5世代)」におすすめのキーボードです。画面上に表示させるソフトウェアキーボードも、iPadOSのアップデートにより使いやすくなってきています。しかし、高速な文字入力はいくら便利になったソフトウェアキーボードも、ブランドタッチが可能な物理キーボードには勝てません。iPad Proをフル活用するには、高速にかつ快適に文字入力できるキーボードが必要不可欠です。
記事内ではおすすめキーボードのほかに「キーボード選びの注意点・ポイント」についてもご紹介しています。iPadだからこそ失敗しやすいポイントもありますので、ぜひそちらもチェックしておいてください!
キーボード選びの注意点・ポイント
まずは注意点・ポイントからご紹介していきましょう!
⇒ 「iPad Pro 12.9インチ向けおすすめキーボード7選」にジャンプ
4つのキーボード接続方法
iPadにキーボードを接続する方法は以下の4つ。それぞれにメリット・デメリットがあります。
キーボード接続方法 | メリット | デメリット |
Smart Connector接続 | ・ペアリング設定、充電が不要ですぐに使い始められる ・iPadケース一体型で持ち運びに便利 | ・選べるキーボードが限られている |
Bluetooth接続 | ・ワイヤレスで快適 ・自分好みのキーボードを選べる | ・ペアリング設定が必要になる ・電池交換やバッテリー充電の手間 ・環境によっては通信が不安定になる ・ものによっては持ち運びしにくい |
無線2.4GHz接続 | ・ワイヤレスで快適 ・自分好みのキーボードを選べる | ・USBレシーバーが必要になり、iPadでの使用には向いていない |
有線接続 | ・遅延がない ・接続設定なしにすぐに使い始められる ・自分好みのキーボードを選べる | ・接続ケーブルが邪魔になる ・持ち運びしにくい |
おすすめは上の2つ、「Smart Connector接続」と「Bluetooth接続」です。

上にも書いているとおり、Smart Connector接続のメリットは「とにかく楽チン」であるということ。Smart Connector接続に対応しているキーボードは限られますが、ペアリング&充電不要でくっつければすぐに使えるというのは、日常使いの上でも非常に便利です。
Bluetooth接続のメリットは「ワイヤレスでケーブルのわずらわしさがない」というところですね。iPad Proの機動性を考えても、絶対に有線ではなくBluetooth接続です。
キーボード配列についての注意点
続いてはキーボード配列についてです。iPadに接続するキーボードは、「iOS/iPadOSに対応した(最適化された)もの」を選ぶようにしましょう。

そうでないと、JIS(日本語)配列のキーボードなのにUS(英語)配列として認識されてしまったり、服飾キー(シフトキーやコマンドキーなど)の操作に問題が出てきてしまったり、ということが起きます。
基本的には「iPadに対応」とうたわれているキーボードを選ぶようにしてください。
キーボードの使用シーンから選ぶ
キーボードを購入するときは、「使用シーンをイメージしておく」ことが大事です。
「iPad Proと一緒にキーボードを頻繁に持ち運ぶ」という人なら、Smart Keyboartd Folioのような「キーボードケース」が便利でしょう。

逆に「ほぼ持ち運ぶことはなく自宅での使用がメイン」ということなら、下のようなスタイルが候補になります。

ある程度スペースの取れる環境であれば、このスタイルがいちばん効率がよく快適です。
「やっぱりこれじゃなかった……」と後悔しないためにも、どのような環境で、どのようなスタイルでキーボードを使用するかをイメージしておきましょう。
iPad Pro 12.9インチ向けおすすめキーボード7選
それではiPad Pro 12.9インチ向けのおすすめキーボードをご紹介していきます!
【Apple】Smart Keyboard Folio
- Apple純正のキーボードケース
- Smart Connector接続でペアリング&充電不要
- キーボードスタイルとタブレットスタイルを切り替えられる
- 選べるキーボード配列(JIS/US/UKなど)
- 第3世代/第4世代/第5世代に対応
まずご紹介するのは、定番のApple純正キーボード「Smart Keyboard Folio」です。価格は24,800円(税込)とキーボードとしてはなかなかの価格……ではあるのですが、「iPadでキーボードを使いたい」という方ならぜひチェックしたいアイテムです。
Smart Connector接続で楽チンですし、トントントンと軽快に打ち込んでいける軽い打鍵感も気に入る方が多いのではと思います。そしてキーボードスタイル・タブレットスタイルを切り替えられることもポイント。

上のようにシーンに応じてスタイルを切り替えられるので、守備範囲が広くどのような使い方にもハマるかと思います。例えば次に紹介するMagic Keyboadだと、手持ち操作する場合にはわざわざiPad Proを取り外す必要があり面倒です。
Smart Keyboard Folioなら、持ち運びする機会が多い人もから自宅や職場などでの使用がメインの方まで幅広い使い方に対応できます。
【Apple】Magic Keyboard
- Apple純正のキーボードケース
- Smart Connector接続でペアリング&充電不要
- トラックパッド(タッチパッド)搭載
- バックライト付き、シザー構造のキーボード
- 無段階に角度調節できるフローティングカンチレバー
- バススルー充電に対応するUSB-Cポートを搭載(充電のみ)
- 選べるキーボード配列(JIS/US/UKなど)
- 第3世代/第4世代/第5世代に対応
- ブラック/ホワイト
続いてご紹介するのは、トラックパッドを搭載するApple純正のiPad向けキーボード、「Magic Keyboard」です。
「で、トラックパッドは便利なの?」というところ。実際に使ってみると、「タッチ操作よりもトラックパッドでの操作のほうが運動量が少なくラク」であることが分かります。トラックパッドがあることで、腕を上げたり下げたりする必要がなくなります。明らかにトラックパッドのほうが楽チンです。

Magic Keyboardには、トラックパッドのほかにも無段階に角度調節できるフローティングカンチレバー、パススルー充電に対応するUSB-Cポートが搭載されています。とても多機能なキーボードケースです。
ただ頭に入れておきたいのは「重い」ということ。Magic Keyboardの重量は約691g(実測値)と重く、そこにiPad Pro 12.9インチの684gを足すと、1,375gという計算になります。この重量になると「軽めのラップトップ」を持ち運ぶ感覚に近いですね。
また、Magic KeyboardはSmart Keyboard Folioのように装着したままでの手持ち使用はできない構造です。そういう意味では、パソコンライクな用途に特化している言えるでしょう。さらに41,580円と非常に高額であることを考えると、「人を選ぶ製品」であることは間違いありません。
Magic Keyboardは人を選ぶものの、ハマる人にはハマる製品ですね。パソコンライクな用途がメインだ、という方はチェックしてみる価値ありです。
【Logicool】Combo Touch(iK1275GRA)
- Smart Connector接続でペアリング&充電不要
- トラックパッド(タッチパッド)搭載
- 角度調節が可能なキックスタンド(20°〜60°)
- JIS(日本語)配列キーボード
- 第5世代に対応
「トラックパッド搭載のキーボードが欲しい!でも、Magic Keyboardは高過ぎる!」という方にチェックしてほしい製品が、こちらのLogicoolのキーボードケースです。
トラックパッドを搭載したキーボードケースで、価格は約24,000円(記事執筆時点/Amazonでの価格)。決して安くはありませんが、少なくともコスパはMagic Keyboardよりもいいですね。
このキーボードケースはSmart Connector接続に対応するので、Magic Keyboardのように装着すればすぐに使える状態になります。キックスタンドで角度調節も可能で、手持ちしたいときにはキーボード部分を取り外すことも可能。機能としては文句なしですね!
トラックパッド搭載のキーボードケースとしては、Magic Keyboardだけでなくこちらを選ぶのも選択肢です。
【Apple】(Mac向け)Magic Keyboard
- Apple純正のBluetoothキーボード
- バッテリー充電式で1回の充電で1か月以上使用可能
- 選べるキーボード配列(JIS/US/UKなど)
iPad向けキーボードと同じ名前なのですが、こちらはMac向けのMagic Keyboardです。Mac向けといっても、一般的なBluetoothキーボードと同じようにiPadに接続できます。
服飾キーのキーボード配列は、Smart Keyboard FolioやiPad向けMagic Keyboardとほぼ同じ。上段の輝度調節や音量調節、音楽コントロールボタンもしっかり機能してくれます。
Magic Keyboardの重量は228gと軽く、サイズ的にもコンパクトで薄いので容易に持ち運びできます。iPad向けのMagic Keyboardは約691gですから、カバンに詰め込むならiPad向けMagic Keyboardのほうが軽い計算になりますね。
例えMacを使っていなくても、iPad Pro 12.9インチのお供としてMagic Keyboardを選ぶのはアリですよ!
【Anker】ウルトラスリム Bluetoothキーボード
- コスパに定評のあるAnkerの人気Bluetoothキーボード
- 乾電池式(単4電池2本)で約3か月以上使用可能
- US(英語)配列キーボード
コスパに定評のあるAnker(アンカー)のBluetoothキーボードです。価格は約2,000円(記事執筆時点)と選びやすい価格が魅力。「キーボードはあれば便利だけど、使うシーンは限られている」という人にとっては、Smart Keyboard FolioやMagic Keyboardはコスト的に選びにくいかと思います。このキーボードの価格帯なら比較的選びやすいのではないでしょうか。
コンパクトなBluetoothキーボードで、重量も約200gと軽くAppleのMac向けMagic Keyboardと同じように持ち運びも楽ラク行えます。「コスパを重視したい!」という方にチェックしてほしいキーボードです!
【Ewin】トラックパッド搭載Bluetoothキーボード
- トラックパッド搭載のBluetoothキーボード
- バッテリー充電式で1回のフル充電で約35日間の使用が可能(1日2時間程度の使用)
- 241gと軽量
- JIS(日本語)配列キーボード
- タブレットスタンド付属
トラックパッドを搭載したEwinのBluetoothキーボードです。AppleのiPad向けMagic Keyboardのトラックパッドと同じように、ピンチイン・アウト操作やジェスチャー機能が可能です。
トラックパッドを搭載した独立型のキーボード、という点で非常にユニークなキーボード。iPadでトラックパッドを使いたいとなると、選択肢が限られ必然とコストが高くなってしまいますが、こちらのEwinのキーボードなら低予算でトラックパッドを活用できます。
【Logicool】KEYS-TO-GO
- 持ち運びに特化したLogicoolのBluetoothキーボード
- iOS/iPadOSに最適化されたキーボード配列
- 241gと軽量、耐水仕様
- バッテリー充電式で1回のフル充電で約3か月使用可能
- US(英語)配列キーボード
- ブラック/クラシックブルー/ブラッシュピンク
最後にご紹介するのは、LogicoolのBluetoothキーボード「KEYS-TO-GO」です。重量はたったの180gでAppleのMac向けMagic Keyboardよりも軽量、耐水仕様でより持ち運びに特化されたキーボードとなっています。
KEYS-TO-GOはiPhoneやiPadでの使用が想定されており、キーボード配列は完全にiOS/iPadOSに最適化されています。キーボード上段にはiOS/iPadOSの機能に直接アクセスできる便利なキーも搭載。
Smart Keyboard FolioやiPad向けMagic Keyboardを選ぶ場合、「新モデルに買い換えるときに一緒にキーボードも買い換えないといけないリスク」を考えないといけません。iPad Pro 12.9インチの場合は、いまのところ第3世代/第4世代/第5世代共通で使用できるもの、第6世代でも使える保証はありません。そういう意味では、iPhoneやiPadで使用できる単体キーボードを持っておくのもいいでしょう。
iPad Pro 12.9インチ向けおすすめキーボードまとめ
記事内でご紹介したキーボードのなかで、ひとつおすすめを挙げるとすればどれ?と訊かれれば、Appleの「Smart Keyboard Folio」を推します。
- Smart Connectorでとにかく楽チン
- 装着したままキーボードスタイルとタブレットスタイルを切り替えられる
この2点が大きいですね!価格は高いですがキーボードとして優秀ですし、守備範囲が広くどのような使用シーンにも対応できる強みがあります。パソコンライクな使い方が多いということならトラックパッドを搭載するMagic Keyboardもありですが、守備範囲が狭く大多数の人にはハマらないと思っています。以上の理由から、Smart Keyboard Folioがいちばんおすすめです。
もちろんすべての人にSmart Keyboard Folioがハマるというわけではありません。iPadの活用の仕方は人それぞれですからね!「もっとたくさんのキーボードから検討したい」という方は以下からチェックしてみてください!
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