モバイルバッテリーを買ったものの、思っていたより大きくて重く、結局持ち出すことがなくなってしまった…。
こんな経験はないでしょうか。これは僕も実際に経験があります。バッテリー容量が大きければ大きいほど、充電の心配がなくなります。「容量は大きいに超したことはない!」と、つい必要以上に大きいものを選んでしまいがちですよね。
もちろん旅行や出張といったシーンでは、大容量のモバイルバッテリーがあれば安心です。しかし普段使いではどうでしょう。400g近くあるモバイルバッテリーをカバンに入れ持ち運ぶのはなかなか大変なはずです。
今回紹介するのは、普段使いにおすすめのコンパクト・軽量なモバイルバッテリーをご紹介。
「毎日持ち歩ける小型のモバイルバッテリーを探している」
「スマホを1回〜3回ほどフル充電できるモバイルバッテリーで十分!」
こんな方はぜひこの記事を参考にしてください!
モバイルバッテリー選びで押さえておきたいポイント
モバイルバッテリー選びのポイントをチェック!
まずはモバイルバッテリーを選ぶにあたって押さえておきたいポイントについて解説しておきます。見落としやすいポイントもあるので、さらっとでも確認しておきましょう。
手持ちのスマホで何回フル充電できるかを確認しておこう
モバイルバッテリーを選ぶ際には、「自分のスマホで何回ほど充電できるのか」を計算しておくと検討材料になります。
例えば「自分はスマホを1回フル充電できる程度で十分だ」ということであれば、だいたいどれくらいの容量を持つモバイルバッテリーを選べばいいのかが分かりますよね。
ここで注意しておきたいのは、実際に充電できるのはモバイルバッテリーの容量の7割程度ということです。それは充電の際に変換ロスが発生するからで、モバイルバッテリーの性能にもよりますが、ざっくり7割で計算しておけば間違いないでしょう。
イメージしやすいように、5000mAhのモバイルバッテリーでiPhoneを約何回フル充電できるかを計算しまとめてみました。
モデル | 搭載バッテリー容量 | 5000mAhでフル充電できる回数 |
---|---|---|
iPhone 8 | 1821 mAh | 約1.9回 |
iPhone 8 Plus | 2675 mAh | 約1.3回 |
iPhone XR | 2492 mAh | 約1.4回 |
iPhone XS | 2659 mAh | 約1.3回 |
iPhone XS Max | 3179 mAh | 約1.1回 |
※ロスを考慮し7掛けで計算(モバイルバッテリーの性能で前後する) |
実際にはモバイルバッテリーの変換効率の性能や、自然放電などもあるのであくまでも目安ですが、こうやって計算してみたほうが使用時のイメージが沸きやすくなります。
2A以上がおすすめ!急速充電もチェック
A(アンペア)とは電流の強さのことで、この数値が大きいほど充電速度は速くなります。基本的には2A以上に対応したUSBポートを搭載したモバイルバッテリーがおすすめです。
1Aまでにしか対応していない場合、スマホは問題なく充電できても、タブレットなど充電により多くの電力が必要になるものだと充電できないこともあります。
いまでは一部のコンパクトなモバイルバッテリー以外は2A以上に対応しているのでほぼ問題ありません。モバイルバッテリーを選ぶ際にはこの点もチェックしておきましょう。
そしてもうひとつ、チェックしておきたいのは急速充電です。USB PD(Power Delivery)やQC(Quick Charge)などいくつかの規格がありますが、特にチェックしておきたいのはUSB PDです。
急速充電規格 | 概要 | 対応デバイスの例 |
---|---|---|
USB Power Delivery | 最大100Wの電力を送れる(規格値)。今後の主流となる急速充電規格。 | iPhone(iPhone 8以降)、iPad(一部)、Androidデバイス(一部)、ニンテンドースイッチなど |
Quick Charge | クアルコム社が開発した急速充電規格。 | Androidデバイス(一部)など |
iPhoneやAndroidスマホなど。多くのデバイスがUSB PDによる急速充電に対応しています。その充電速度はたった30分間の充電でiPhoneを最大50%充電できるほど。出先で使用することが多いモバイルバッテリー。
USB PDで急速充電すればたった30分でiPhoneを最大50%も充電できる
必要なときにサクッとバッテリーを回復できる急速充電を活用しましょう。
モバイルバッテリーは信頼できるメーカーを選ぼう
モバイルバッテリーを選ぶにあたって、ある意味一番重要なのは「信頼できるメーカーを選ぶ」ことです。モバイルバッテリーはその小さい箱に大きなエネルギーが詰め込まれているわけで、そう考えると製品の品質や安全性は非常に重要です。気温が上がるこの季節は特にそうです。
この記事で紹介しているモバイルバッテリーは、どれも信頼できるメーカーです。いまモバイルバッテリーは電気用品安全法(PSE法)の対象となっており、2019年2月1日以降はPSEマークのないモバイルバッテリーは販売できないルールになっています。
モバイルバッテリー記載された「PSEマーク」
しかしPSEマークは、決められた基準に達しているかをメーカー独自に確認できるルールとなっています。ということは、やはりメーカーの信頼性は非常に重要です。この記事で紹介しているメーカーはどれも信頼できるメーカーばかりです。「どれを選んでいいか分からない」という人こそ参考にしてください!
軽量でコンパクトなモバイルバッテリーおすすめ9選
それではここからおすすめのモバイルバッテリーを紹介していきます。
【Anker】PowerCore+ mini
・USB-Aポート × 1(最大5W)
・約94 × 23 × 23 mm、約85 g
・5色から選べるカラー
iPhone 8を約1.3回充電可能!スティック型モバイルバッテリー
「頻繁に必要になることはないけど、ピンチのときに充電できるモバイルバッテリーを持っておきたい」
こんな人にぴったりなのがAnker(アンカー)のPowerCore+ miniです。3350mAhと容量こそ控えめですが、それでもほとんどのスマホを約1回フル充電できる必要な十分な容量です。
そして特徴的なのは円柱状のフォルム。長さはたったの10cm弱。重量はたったの85gと超コンパクトサイズです。持ち運び時に存在感を感じることはほぼないでしょう。
充電性能は最大5W(5V/1A)のUSB-Aポートがひとつと必要最低限。高速に充電できるとは言えないものの、超コンパクトであることのメリットが上まわることもあります。
またカラーはブラック/シルバー/ゴールド/ピンク/ブルーの5色から選べます。毎日持ち運ぶものとしてカラーが選べるのは嬉しいポイント。超コンパクトサイズのモバイルバッテリーをお探しなら必ずチェックしておきたいアイテムです。
なお同シリーズに「PowerCore 5000」があります。サイズ・重量は約108 x 33 x 33 mm、約134 gとひとまわり大きい数字ですが、十分コンパクト。こちらは2Aに対応するのでタブレットへの充電も可能です。環境によってはこちらも候補になるでしょう。
【Anker】PowerCore Fusion 5000
・USB充電器とモバイルバッテリーの1台2役
・USB-Aポート × 2(AC使用時:合計最大2.1A、バッテリー使用時:合計最大3A)
・充電用microUSBポート
・約72 x 70 x 31 mm、約189 g
・ブラック/ホワイト/レッド
大ヒット!Ankerの2in1モバイルバッテリー
PowerCore Fusion 5000はUSB充電器とモバイルバッテリーが一体となった、Ankerの大ヒット製品。電源のある場所ではUSB充電器として使用し、外出時はコンセントから引き抜いてモバイルバッテリーとして活躍します。
サイズとしては小さくないものの、充電器とモバイルバッテリーの1台2役と考えればコンパクトでしょう。旅行に出掛けるときはこれひとつで事足ります。
充電器としての使用時は接続中のデバイスの充電が優先されます。デバイスが満充電となったときに自動的にモバイルバッテリーへの充電が開始される仕組み。夜寝るときにスマホを充電しておけば、起床時にはスマホもモバイルバッテリーもフル充電されている、という具合です。便利過ぎる!
【RAVPower】RP-PB122 2in1モバイルバッテリー
・USB充電器とモバイルバッテリーの1台2役
・USB PD対応USB-Cポート × 1(最大18W)
・QC 3.0対応USB-Aポート × 1(最大18W)
・約77.5 × 77.5 × 32 mm、約210 g
急速充電UBB PD対応の2in1モバイルバッテリー
続いても充電器とモバイルバッテリーが一体となった2in1タイプなのですが、こちらはUSB PD、QC 3.0に対応するポートを搭載します。仕組みはAnkerのPowerCore Fusionと同じで、コンセントに挿し、デバイスを接続しているときはデバイスの充電を優先、その次にモバイルバッテリー本体の充電が開始されます。
これのポイントはやはり急速充電に対応していることでしょう。USB PDとQC 3.0に対応ですから、急速充電に対応するほとんどのスマホ・タブレットを高速に充電できます。
サイズ・重量はPowerCore Fusionよりひとまわり大きいですが、便利な急速充電を使えるのは嬉しい!価格帯も少し上がりますが、性能重視野方は要チェックです。
詳細レビューは以下からどうぞ。
同シリーズに急速充電には非対応ですが容量が6700mAhにアップされたものもあります。急速充電が必要でなければこちらもあり。
【Anker】PowerCore Slim 5000
・USB-Aポート × 1(最大2A)
・充電用microUSBポート
・約126 × 64 × 10 mm、約118 g
スマホと重ねて手に収まる!薄型モバイルバッテリー
PowerCore Slim 5000の特徴は、そのスマホのような薄型のフォルム。iPhone 7/8と重ねて手に収まるサイズに設計されています。重ねてポケットに収まるほどのコンパクトなサイズは、普段使いとしてぴったりではないでしょうか。
1ポートのみながらも最大2A対応とタブレットへも充電可能な性能。複数台持ち歩く人でなければ十分でしょう。
【RAVPower】RP-PB060
・USB-Aポート × 1(最大2.4A)
・充電量microUSBポート
・約90 × 40 × 25 mm、約124 g
・ホワイト/ブラック/ピンク
同クラスではもっともコンパクトで軽量!手に収まる大容量
「5000mAhだとちょっと心配。同じサイズ感でもう少し容量があれば」という人におすすめなのがこちら。6700mAhとiPhone 8なら約2.6回フル充電でき、さらに超コンパクトで軽量。このクラスのモバイルバッテリーのなかでは間違いなくもっともコンパクトで軽量な製品でしょう。
こちらも詳細レビューを書いています。参考にしてください!
【Anker】PowerCore 10000
・コンパクト、軽量モデル
・USB-Aポート × 1(最大2.4A)
・約92 × 60 × 22 mm、約180 g
・ブラック/ホワイト/ブルー/レッド
サイズ・重量・価格とバランスがとれた人気モバイルバッテリー
10000mAhとiPhone 8を約3.8回充電できる容量と、クレジットカードをひとまわり大きくした程度のコンパクトなサイズ、卵3つ分程度の重量。価格もお手頃で、どの面をとってもバランスがいいまさに優等生なモバイルバッテリー。
急速充電には対応していませんが、5V/2.4A(12W)とスマホ・タブレットを高速に充電できるレベルの性能を持っています。10000mAhクラスでコンパクト・軽量なものを探しているのなら、これが第一候補となるはずです。
【PHILIPS】DLP6712N
・USB-A × 2(5V/1A、5V/2.1A)
・充電量USB-Cポート、microUSBポート(同時使用で1.5時間でフル充電)
・モバイルバッテリーを充電しながら接続デバイスを充電できる
・約153x78x12.8 mm、約218 g
・ホワイト/ブラック/ピンク
大容量ながら厚さ約1.3cm!スリムなモバイルバッテリー
モバイルバッテリーを収納する場所によっては箱型より、こういったスリムタイプの方が収まりがよかったりします。カバンのポケットなんかはそうですよね。
厚さがわずか1.3cmと超薄型でありながら、10000mAhと普段使いとしては十分過ぎる容量。iPhone 8を約3.8回フル充電できるほどの容量ですから、1泊2日程度の旅行でも十分対応できます。
さらにモバイルバッテリー本体を充電しながら、スマホなどを充電できるので、できるだけ荷物を減らしたい場面ではこれひとつで1台2役をこなしてくれます。価格的にも比較的選びやすいところなので、サブとして持っておいてもいいかもしれませんね。
【Anker】PowerCore 10000 PD
・USB PD対応USB-Cポート × 1(最大18W)
・約114 x 52 x 25 mm、約192 g
実は希少!USB PDに対応したコンパクトモバイルバッテリー
実際に探してみると分かるのですが、コンパクト・軽量なモバイルバッテリーで、なおかつUSB PDに対応したものって、なかなかなかったりします。僕自身USB PDによる急速充電は毎日のように活用していて、いまではなくてはならない存在になっています。
AnkerのPowerCore 10000 PDは、そんな数少ないモバイルバッテリーのひとつです。普段使いに最適なサイズ・重量で、かつ対応機器をサクッと急速充電できます。充電速度、サイズとも文句なしのモバイルバッテリー。USB PD対応デバイスを持っている人に強くおすすめしたい製品です。
【KYOKA】ケーブル内蔵モバイルバッテリー
・Lightning/USB-Cコネクタ、ケーブル内蔵
・USB-Aポート × 1(最大2A)
・充電用microUSBポート
・LEDライト搭載
・約149 x 71 x 14 mm、約248 g
内蔵ケーブルが便利!ケーブルを一緒に持ち出す必要なし
最後に紹介するのは、LightningケーブルとUSB-Cケーブルが内蔵されたモバイルバッテリー です。重量は重めですが、ケーブル内蔵ながら非常にコンパクトにまとめられています。
モバイルバッテリーはあるのに、充電ケーブルを忘れて充電できない、というシーンは結構あったりしますよね。このモバイルバッテリーならその心配は要りません。
ただケーブルは短く、使用シーンによっては不便に感じることもあるかもしれません。しかしそれを上まわる便利さは魅力でしょう。
【番外編】USB PD対応の充電ケーブル・USB充電器
一度使えばなくてはならなくなる急速充電。しかし、せっかく急速充電に対応したモバイルバッテリーを用意しても、充電ケーブルが対応していなければ急速充電はできません。
QC(Quick Charge)の場合は、データ通信できるケーブルであれば問題ありません。
気をつけたいのはUSB PDの場合で、モバイルバッテリーだけでなく充電ケーブルもUSB PDに対応する必要があります。
この2つは僕も所有しています。長く使っていますが、耐久性も問題ありません。特にiPhone/iPadユーザーは上のUSB-C – Lightningケーブルを持っておけばなにかと役立つのでおすすめです。
USB PD対応の充電ケーブル・充電器についてはこちらでまとめています。
普段使いは絶対にコンパクト・軽量なモバイルバッテリー
いつでも気軽に持ち出せるような、普段使い用のモバイルバッテリーを探しているなら、コンパクトで軽量なものを強くおすすめします。
バッテリー容量は大きければ大きいほど安心、ではあるものの、そのうちサイズや重量がハードルとなり持ち出す機会が少なくなってくるはずです。僕がまさにそうでした。そうなればもったいない話です。
コンパクトで軽量なモバイルバッテリーなら、持ち出すハードルも低く、自然と活用する場面も多くなります。おすすめなのは、旅行時や出張時に使用する大容量モバイルバッテリーと、普段使い用のコンパクトなモバイルバッテリーを使い分ける方法です。使用シーンに合わせて使い分けることで、モバイルバッテリーをフル活用できます。
コンパクトで軽量なモバイルバッテリーをもっと見たいという方は、以下からチェックしてみてください。
大容量モバイルバッテリーはこちらをどうぞ!
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