スマートウォッチといえば、まず思い浮かぶのはApple Watch(アップルウォッチ)かと思います。「Apple Watchが気になるけど、自分はAndroidスマホユーザーなんだよな、使えるのかな?」と疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、Apple Watchを使うには必ずiPhoneが必要になります。Apple WatchをセットアップするのにiPhoneが必要になるのです。
本記事では、「Apple Watchを使いたいけど、iPhoneを持っていない」という方に向けて提案したい6つの方法をご紹介します。
Apple WatchをAndroidスマホで使いたい!提案したい方法
「Apple WatchをAndroidスマホで使いたい!」と考えている方に提案したい方法とは、以下の6つの方法です。
iPad、iPod Touchでもなく、必ずiPhoneが必要
「iPhoneは持っていないけど、iPadなら持っているよ!」という方もいらっしゃるかと思います。しかし、Apple Watchを使うにはiPadでもiPod Touchでもなく、必ずiPhoneが必要です。
watchOS 9を搭載したApple Watchを使うには、Apple WatchをiOS 16以降を搭載したiPhone 8以降とペアリングする必要があります。
apple.com/jp
「セットアップ時にiPhoneが必要なら、そのときだけ借りればいいんじゃない?」という方法が思い浮かびますが、これもおすすめできません。
Apple WatchはセットアップしたiPhoneと紐付きます(同じApple IDでログインされる)。iPhoneへの通知や着信が、紐付いたApple Watchに通知されることとなり非常にややこしい状態になってしまいます。プライバシーの面でも問題が出てくるので、自分以外の人が所有するiPhoneを使うのは避けましょう。
Apple Watchは、iPhoneがあることが前提となります!
方法①:Wear OSスマートウォッチという選択肢
「Wear OS」とは、Googleが提供するスマートウォッチ向けのOS(オペレーションシステム)のことです。スマートウォッチの便利な機能であるスマホの通知を届けてくれたり、電話通話したりといった機能は、Androidスマホ × Wear OSを搭載するスマートウォッチという組み合わせでも実現できます。
「Apple Watchを使いたい」と考えている方にWear OS搭載のスマートウォッチをおすすめするのは乱暴に思えるかもしれませんが、Androidスマホを軸に考えたときにこれが最善の方法だと思っています。
Wear OSスマートウォッチもApple Watchに負けていない!
Wear OSもAndroidも、同じGoogleが作っています。通知の確認から電話通話までApple Watchと同じように連携が可能です。
上はMobvoi(モブボイ)社の「TicWatch Pro 3 Ultra」というスマートウォッチで、Google公式ページにもWear OS搭載スマートウォッチとして掲載されている製品です。
- スマホに届いた通知をお知らせ & 通知内容の確認
- スマートウォッチでの電話通話
- 音楽再生
- GPSによる位置情報の測位
- 心拍センサー搭載
- 血中酸素濃度センサー搭載
- 高度計搭載
- トレーニング・スポーツデータのトラッキング
- 睡眠トラッキング
- IP68防水
- 最大72時間のバッテリー駆動時間(省エネモード時は最大45日間)
Apple Watchと同じように、Wear OSスマートウォッチにも多く機能・できることがあります。文字盤の豊富さやバッテリー駆動時間の長さなど、Apple Watchよりも優れる部分も少なくありません。
基本的にWearOSスマートウォッチは、Suicaなどの非接触型決済には対応しませんが、2022年10月に登場したGoogleのWearOSスマートウォッチ「Google Pixel Watch」なら、Suica・VisaおよびMastercardのタッチ決済に対応します。
決済系の使い勝手については、はっきりいってApple Watchに軍配が上がります。しかし、その他のスマートウォッチもできることが増えてきているのは確かです。
WearOSスマートウォッチでも、Apple Watchでできることで書いたほとんどのことを行うことができます。スマートウォッチの便利さ十分に体験できるはずです。
Wear OSスマートウォッチもApple Watchに負けないほど便利!
Wear OSスマートウォッチをチェックしてみよう
なにができるかは、Wear OSスマートウォッチによって異なります。
Wear OSを搭載するスマートウォッチではこのあたりが有名どころ。上でもご紹介したTicWatchはラインアップ数が多く、予算に応じて選択肢が多いのでおすすめです。
Apple Watchとは異なり、Wear OSデバイスはさまざまなメーカーから販売されています。メーカーやモデルによってデザインが異なるので、Apple Watchよりも個性を出しやすいメリットもあります。
\ 人気の「Wear OSスマートウォッチ」をチェック /
方法②:その他のスマートウォッチという選択肢
スマートウォッチによっては、Wear OSではなくメーカー独自のOS・機能を搭載したものも。SuicaやiDなど使える非接触型決済の種類は、WearOSスマートウォッチよりも充実しています。
FitbitやGARMINはヘルスケア・フィットネス用途のスマートウォッチで有名ですね。通知の受信や電話通話など普段使いにおいても便利な機能が搭載されています。
「電子マネーを使いたい = Apple Watchじゃないとできない」というイメージがありますが、そんなことはありません。Apple Watchでなくても電子マネーが使えるスマートウォッチはたくさんあります。
Apple WatchじゃなくてもSuicaが使える!
方法③:SIMカードをiPhoneからAndroidスマホに挿し替える
「どうしてもAndroidスマホでApple Watchを使いたい!」という場合、Apple WatchのセットアップをiPhoneで行い、その後SIMカードをiPhoneからAndroidスマホに挿し替える方法があります。
イメージとしては上のとおりです。この場合、Androidスマホへの着信に出たり電話通話ができても、アプリからの通知は受け取れません。
裏技的な方法で、かつこの方法で運用するメリットがほぼないのでおすすめしないですし、手順は本記事でもご紹介しません。完全に自己責任の世界です。
それに、この方法を実現するには条件があります。
- Wi-Fi + GPSモデルのApple Watch
- スマホの回線がドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルのいずれか
- ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルが提供するApple Watch向けのオプションサービス(月額385円〜550円)に加入すること
各キャリア提供のApple Watch向けサービス
キャリア | オプションサービス | 月額(税込) | 登録手数料 |
---|---|---|---|
ドコモ | ワンナンバーサービス | 550円 | 1回につき550円 |
au | ナンバーシェア | 385円 | ─ |
ソフトバンク | Apple Watchモバイル通信サービス | 385円 | ─ |
楽天モバイル | 電話番号シェアサービス | 550円 | ─ |
ahamo | ワンナンバーサービス | 550円 | 1回につき550円 |
まずアプリからの通知がApple Watchに届かない時点で、便利さが半分以下になってしまいます。Apple Watchで電話通話できるだけで、その他のスマホとの連携は皆無です。それにこの場合、出先ではApple Watchは常にモバイル回線を掴んでいる状態になるのでバッテリーの消耗も激しいはず。しかもランニングコストもかかります。
この方法をとるなら、Wear OSスマートウォッチを購入するか、そのiPhoneをメインにしてしまうほうがいいと考えます。
方法④:Apple Watchの「ファミリー共有設定」を使う
Apple Watchに「ファミリー共有設定」という機能があります。この機能を利用することで、iPhoneを携帯しなくてもApple Watch単体で運用することが可能です(セットアップ時にiPhoneが必要です)。
ファミリー共有設定は、子供や離れて暮らす両親などにApple Watchを着けてもらい電話通話したり、ヘルスケアデータを共有したりと、いわゆる見守り的な使い方が想定された機能。
日本国内において、Apple Watchのファミリー共有設定に対応するモバイル通信事業者は「au」のみです。auが提供する「ウォッチナンバー(月額385円/月)」に加入することで、Apple Watchに電話番号を振り分けられ、さらにApple Watch単体でネット通信することが可能になります。
ただし、この方法では上でご紹介したいSIMカードの差し替えと同様に、Androidスマホとの連携はできません。あくまでもApple Watch単体で電話通話・ネット通信できるようになるだけです。また、通常よりも使える機能に制限があります。
また、家族のiPhoneにファミリー共有設定してもらう場合には、その家族が管理者となります。どこからどこまでを共有するかを確認しておかないと、プライバシーの問題が出てくる可能性があるので注意してください。
方法⑤:AndroidスマホとiPhoneの2台持ち
5つめの方法としては、Androidスマホをメインにしつつ、サブ機としてiPhoneを持つ方法です。単純に使い分けるということですね。
iPhone 8以降のモデル(iPhoneは2017年9月22日発売)をお持ちであればApple Watchを使用できます。家族が使わなくなったiPhoneや引き出しに眠っているiPhoneがあればそれを活用できます。
格安SIMを活用すればランニングコストを抑えられる
Apple Watch・iPhoneで電話通話・ネット通信するには、当然モバイル回線の契約が必要になります。Apple Watchを使いたいがためだけに通信費を払っていくのはコスパ面でおすすめしにくいですが、格安SIMを活用することでランニングコストを抑えられます。
Apple Watchの便利さを活かしきれない
Apple Watchが便利なのは、スマホに届いた通知をApple Watchで確認できるところです。しかし、2台持ち体制ではAndroidスマホに届いた通知をApple Watchで確認することはできないですし、電話番号もAndroidスマホとApple Watchで分かれてしまいます。
Androidスマホをメインにする限りは、Apple Watchの便利さを活かしきれません……。
方法⑥:メインスマホをiPhoneにする
「メインスマホをiPhoneにする」というと極論に聞こえてしまうかもしれませんが、「スマホの割賦ももうすぐ終わるし、次はどのスマホにしようかな」というタイミングなら、Apple Watchを使うためにiPhoneに乗り換えてしまうのはありです。
iPhoneは中古で出回っている数も多いので、新品にこだわらないのであれば安く手に入れられます。
ただ、カスタマイズ性の高さなどAndroidスマホにはiPhoneにはない良さがあります。Apple WatchのためにiPhoneに買い換えた結果、したいことができなくなってしまった、となれば本末転倒ですので注意してください。
まとめ:Androidスマホ・iPhoneどちらを選ぶか
Apple WatchとiPhoneは、どういう方法においても切り離せません。Apple Watchの機能・便利さをフル活かすには、iPhoneをメインスマホとして使うしかありません。
iPhone × Apple Watch、そしてAndroidスマホ × Wear OSスマートウォッチを使ってみて感じたのは、両者のできることに大きな違いはないということです。
数年前まではスマートウォッチといえばApple Watchしかないという状況でしたが、いまではその他のスマートウォッチとの差はほとんどありません。逆にApple Watch以外のスマートウォッチのほうが便利だと思うケースも多々あります。
もし親しい友人に「スマートウォッチはどれがいいかな?」と訊かれれば、
iPhoneを使っているならApple Watchがおすすめ。Androidスマホを使っているならWear OSスマートウォッチがおすすめ。非接触型決済を使えるWear OSスマートウォッチも出てきているよ。
このように答えます。
記事内でご紹介したように無理矢理Apple Watchを使う方法もなくはないですが、Wear OSスマートウォッチやその他のスマートウォッチの進化もあり、そこまでApple Watchにこだわる必要がなくなってきています。
こちらの記事もおすすめです!
よくある質問
- Apple WatchはAndroidoスマホで使えますか?
-
残念ながら使えません。Apple Watchのセットアップには必ずiPhoneが必要となります。Androidスマホをメインに使われている方には、Wear OSスマートウォッチやFitbitなどAndroidに対応したスマートウォッチがおすすめです。
⇒詳しくはこちら - Apple Watchに対応するiPhoneの機種は?
-
現行バージョンのwatchOS 8を使うには、iOS 15以上を搭載したiPhone 6s以降が必要です。
なお、2022年秋に登場予定のwatchOS 9を使うには、iOS16(ともに2022年秋登場予定)を搭載したiPhone 8以降が必要です。
コメント
コメント一覧 (1件)
駄目ですかぁ
Androidな時計を待つしか無いですね
認可された心電図機能が面白そうだったのですが
まあFitbitに期待かな